EOS R5はキヤノンの最新のフルサイズミラーレスカメラのシリーズの一つで、高解像度でのクラス最高のオートフォーカス性能と、高ビットレートでのセンサー全幅を利用した高フレームレートのビデオ録画オプションを提供する。必然的にこのような機能の組み合わせは、ビデオ録画時間が制限されるかもしれない熱を発生させる可能性がある。
キヤノンはオーバーヒートの可能性を管理するために、以下のような複数の手段を講じている。
・ボディにマグネシウム合金を使い、内部部品から熱を放熱させている
・カメラ待機時に発熱を減少させる”オーバーヒートコントロール”機能ファン内蔵についての考え:本体内に冷却ファンを内蔵しないことを決定したのは、、主にEOS R5のコンパクトなサイズと、軽量な構造、耐候性のあるものにするためだ。
録画を始める前、EOS R5とEOS R6には現在の気温と設定モードを元にした予想録画可能時間が表示される。
キヤノンは以下のような気温23度の環境におけるおおよその録画可能時間と、リカバリー時間を掲載し、そして、過剰に加熱したときにカメラがユーザに警告することを保障する。さらに、過熱と回復時間を短縮するためのヒントを以下に示す。
どうすればEOS R5で発熱を抑えられる?
・オーバーヒートコントロール機能を”ON”にする(標準でON)。オーバーヒートコントロール機能が有効になっているとき、カメラがスタンバイ時に動画サイズとフレームレートが自動的に変化し、内部温度の上昇を抑制する。
・録画していない時はカメラの電源を切ることを推奨する。
・カメラを直射日光の当たらない場所に置く
・発熱させないために外部ファンを使うカメラを再利用できるまでどのぐらいかかる?
おおよそのカメラのリカバリー時間を以下に示す。完全に録画できるまでの時間は以下のように、周囲の気温、カメラの連続使用時間、選択している録画の解像度によって変わる。
(記事を一部引用して意訳しています)
(記事元)https://www.canonrumors.com/wp-content/uploads/2020/07/Canon-EOS-R5-and-R6-Overheating-Media-Alert.pdf
EOS R5の発熱問題のキヤノン公式見解
CanonRumorsがEOS R5の発熱問題について、米キヤノンの公式見解があったと報告しています。画像クリックで拡大します。
記事によれば、米キヤノンの公式見解というPDFが公開されているのですが、それが本物であるのかどうか米キヤノンのサイトをみても確認することができませんでした。ですが、内容からみると本物である可能性が高いと思います。なので、あくまで本当の声明であればということで話を進めます。
その見解によれば、全画素読み込み、高フレームレートで録画をすれば発熱する可能性があのは当然だとしていて、そのための対策もしているとしています。それはマグネシウム合金ボディとすることで熱を逃がしたり、録画していないときのライブビュー表示については解像度やフレームレートを自動的に落とすような処理をしているようですね。
それでも発熱はかなりあるようで、気温23度で制限なく撮影できるのは4k 30pまでです。ですが、この気温についてはちょっと低すぎの設定のようにも思えますね。いまの日本の気温では関東では30度ぐらいの気温になっていますので、この録画時間はさらに目減りする計算になります。恐らく8k 30pでの連続録画となると15分以下、場合によっては10分ぐらいで録画が終了してしまう可能性もありそうです。夏場は結構つらいかもしれませんね。逆に冬はもっと長い録画時間が期待できそうです。
また録画時間を延ばすために、直射日光に当てない、こまめに電源をOFFにする、場合によっては外部ファンを利用することが推奨されています。
そして、熱によりシャットダウンしたあとの待機時間はかなり問題になりそうです。8k 30pで録画したとき、10分の待機時間で再び録画できるのはたった3分だそうです。20分まってようやく8分ということですので、とにかく最初に熱でシャットダウンしないように計画的に運用することが求められそうですね。
EOS R6は4k 30pでも時間制限が?
そしてEOS R6の発熱問題についての情報がこれまでなかったので、どうなっているのかな?と思っていましたが、今回の記事でその録画時間についても明らかになりました。EOS R6は4k 60pまでの録画に対応しています。EOS R5で4k 60pの録画について制限がでていますので、当然EOS R6でも同様の問題が発生するだろうなとは思っていました。ですが、逆に4k 30pについてもEOS R5と同様に録画時間無制限になるのだろうな?と思っていたのですが、残念ですがEOS R6については4k 30pでも40分(正確には30分+10分)という時間制限があることがわかりました。
これもちょっと残念ですよね。同じプロセッサなので同等性能かな?と思ったのですが、何かが違うようです。ボディの筐体の違いなどから熱を逃がすことができにくいような感じなのでしょうか?
ですがEOS R6はスチル撮影専用ということで割り切れば、EOS R5より安いし、性能も近いということで魅力的なカメラだと思いますし、他のメーカのカメラでも4k 30pの長時間録画でかなり発熱する機種もあるようですので、たまにしか動画は撮影しないということであれば、そのあたりは気にしなくてもいいのかな?という印象ですね。ただ、録画メインでの使用を考えるとためらわれる人もいるかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (3件)
23℃というのは ISO 554-1976 で規定される試験場所の標準状態の温度ですね。
試験温度は何かの規格に従わないと他と比較が出来ませんから仕方がないですね。
参考値として35℃で出してもらえれば助かりますね。
(IECの推奨範囲の上限値)
北半球で夏発売なのでものすごいクレーム動画が上がりそう
生産を絞って冬まで届かないようにする戦略かもしれない・・・・
管理人さんは29分59秒の録画制限と、オーバーヒートのシャットダウン時間を混同していますね。