EOS-1D X Mark IIIのセンサーがDxOMarkの実験室でテストされ、そしてその数値はEOS-1D X Mark IIIの性能が他の競合製品より遅れをとっていることを示唆している。
EOS-1D X Mark IIIの総合スコアは83だ。それはNikon D850のスコアの100、またはソニーのα7R IVの99よりも少ない。ニコンはソニー製のセンサーをD850で利用していることに注意して欲しい。EOS-1D X Mark IIIを他のスポーツ向けのカメラ、ソニーのα9 IIと比較すると、α9 IIのセンサーはスコアが93と明らかにいい。EOS-1D X Mark IIIのスコアはEOS-1D X Mark IIの88というスコアよりも劣るものだ。
純粋なセンサー性能の数値が、カメラ全体の性能を評価するものではなく、カメラの一つの側面を表していることは確かに理解している。それでも、EOS-1D X Mark IIのセンサースコアで他の競合製品よりとても低いことを、キヤノンのマーケティング部門は心配する必要があるだろう。
(記事を一部引用して意訳しています)
EOS-1D X Mark IIIのセンサー性能が低い?
CanonWatchがEOS-1D X Mark IIIのDxOMarkのベンチマーク結果について報告しています。画像クリックで結果の表が拡大します。
記事によればキヤノンのスポーツ撮影向けのフラッグシップモデルであるEOS-1D X Mark IIIのセンサー性能が、他社の競合製品よりも劣るとしています。実際にDxOMarkのフルサイズセンサーの全体スコアで比較すると、他の製品よりやや劣る数値であることがわかりますね。
例えば、Nikon D850が100,ソニーのα7R IVが99に対して、EOS-1D X Mark IIIは83と15ポイント以上も数値が劣る結果となっています。スポーツ撮影向けの製品と比較しても、ソニーのα9 IIが93,Nikon D5の88と比較しても劣る結果です。
そして不思議なことに、EOS-1D X Mark IIIの旧機種であるEOS-1D X Mark IIよりも数値的に劣る結果となってしまっています。
デュアルピクセルオートフォーカスが足かせに?
記事中でニコンはソニー製センサーを利用しているというのは理由があり、キヤノンは一眼カメラに関してはキヤノン内製のセンサーを利用していることを念頭に置いているからだとおもわれます。つまり、ソニーとニコンの数値が同等なのはニコンがソニー製のセンサーを利用しているからで、そしてキヤノン製センサーの数値が劣るのは、キヤノン製だからということを頭に置いていると考えられるわけですね。
確かに、これまでのカメラについても同様の傾向があり、それはキヤノン内製のセンサーを利用しているからではないか?と考える人も多く居るようです。
それでは、なぜそのような問題が発生してしまうのでしょうか?
可能性は二つあると思います。まず一つはキヤノン製のセンサーの多くがデュアルピクセルオートフォーカスを採用していることです。デュアルピクセルオートフォーカスは、センサーの画素を二つに分割することで、全画素で位相差AFを利用できるようにするシステムです。二つに分割しても、後から合成すればノイズなどでは特に問題ないように思えますが、全画素を二分割することになり、電気的には分離されている必要があるため、半導体製造におけるプロセスルールぶんだけ受光面積が目減りしてる可能性があります。受光面積がそれだけ減ればノイズ耐性なども減ることになりますので、それがベンチマーク結果に表れてもおかしくはありません。
二つ目は画素を半分にするということは、それだけ見かけ上の画素数が増えるということになりますので、それだけ多くの計算をする必要がでてくるということです。読み出し画素が少なければ、より簡単に、短時間で画像を生成することが出来ますが、画素が多くなれば、それだけ画像の生成に時間がかかる可能性があります。連写速度を高めようとすると、より短時間で画像の生成が求められます。仮に同じ時間で画像を吐き出すと仮定した場合、画素数が少ないほうがよりじっくりと演算して画像を生成することができますが、画素数が多くなるとじっくりと演算する時間はなく、より短時間が画像を生成する必要があるため、それだけ画質という面では不利になる可能性がありますよね。
このような理由からキヤノン製品に関してはDxO Mark値が低いのではないか?と思われているようです。しかし、EOS-1D X Mark IIIが、そもそも報道写真向けのカメラであることや、十分に画質がよくなっている現在、この手のベンチマークの多少の違いは比較検討に値しないという側面もあります。人によっては気になる側面もあると思いますが、さほど気にする必要がないレベルなのではないのかな?とも思いますね。
2020/07/15 追記
その後DxOMark社による間違いで異なる数値が発表されていたことが明らかになりました。
後にそのことについて記事したいと思っています。
(記事元)https://www.canonwatch.com/canon-eos-1d-x-mark-iii-sensor-dxomarked-clearly-behind-competition/
[template id=”4241″]
コメント
コメント一覧 (11件)
>>デュアルピクセルオートフォーカスが足かせに?
元記事には一言もそんなこと書いてないんだが。ここは妄想垂れ流すサイトですか?
センサの違いが影響していると書かれているのですから、可能性はあるでしょう
あと、もう少しまともな言葉遣いにしましょうね
あなたカメラの知識あります?
あるふりして無いですよね?
しれなら黙ってたほうがいいですよ(^o^)
ソニーとニコンが同等とか笑わせんなよ。D6とA9IIのダイナミックレンジ比べてみろ。
記事にはD5とあるけど、D6と比べてみろは
願望?
5D4以降のキャノン機のセンサー性能は、十分なレベルに上がりました。それまでも劣っていたのはダイナミックレンジだけです。私は今後のニコンの方が心配でなりませんよ。。
スペック厨の方々、ご苦労様です。
取り敢えず写真を撮るには、現在のどのセンサーも十分な性能でしょ?
物の優劣に固執するということは、人としてのスペックが低いのかも( ̄∇ ̄)
現状、特殊な環境でなければスマホで十分。
くだらないつぶし合いをしてると、カメラそのものが亡くなるな。
DxOMarkのベンチマークはこうだったよと参考程度に見ておけば良いんじゃないでしょうか。
今のカメラで撮れた結果を比較しても見分けは付かないと思います。
Photons to Photos のテストでは、D5とα9 IIより良い結果のようですし試験方法が変われば
結果も変わると言うことで。
実際はRAWデータで比較していると思いますが、それぞれのカメラ固有のデータで既に
そのカメラの性格に合わせた処理は行っていると思います。
完全に互換性のあるデータでの比較ではないので少しの数字の差に一喜一憂する必要も無いかなと思います。
天体撮影での星喰い現象を見ても既にRAWの段階でノイズリダクション等の何らかの処理は行われている
ようです。
ダイナミックレンジに関してもソニーはゲインの違う素子を並べ明るさによって使い分けてダイナミック
レンジを広げています。(ソニーの特許です)
素子自体のダイナミックレンジが広いわけではないようです。
申しわけありません。
改行位置が適切でなかったようで読みづらくなってしまいました。
またここは管理人さん個人で運営しているサイトと思いますので
管理人さん個人の見解があっても良いと思います。
余り荒れないようにするべきと思います。
この数値自体が過ちであったことが発表されましたね。管理人さんはこのページにそのことを追記すべきではないでしょうか?
情報ありがとうございます。
後に新しい記事として、その件について報告したいと思います。
今後とも当サイトをよろしくお願い申し上げます。