
NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sレビュー
NIKKOR Z 85mm f/1.2 SのDxOMarkスコアが公開されています。どのような評価になっているのでしょうか?
それでは記事をみてみましょう。

試験結果
ニコンの現行のミラーレスのラインナップで最高解像度のセンサーを持つ4570万画素のNikon Z 7でZ 85mm f/1.2 Sをテストした。Z 7に装置したレンズのDxOMarkスコアは55で、これは焦点距離に関係なく我々のデータベースで最も高いスコアで、特に高い画像品質を示している。
現代の設計に期待されているように、Z 85mm f/1.2 Sは解放時に高いシャープネスがあり、特に中心部ではさらに高く、絞るとわずかに高いレベルになる。絞ると若干の回折による影響が目立つ。
高いシャープネスに加え、レンズの透過率も低照度で作業する場合のメリットになる。T1.3ではf/1.2の解放f値より-0.2EVだけ低い。このような大口径レンズには予想外に強い周辺減光があり、色収差も競合他社よりわずかに高いが、比較的よく制御されている。どちらもカメラ内部や後処理で補正を適用すれば簡単に除去できる。
わずかな糸巻き型の歪みもみられるが、それはよく制御されており、簡単に補正できる。全体としてNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sは価格が高いが、その光学品質は否定できない。
シャープネス
多くの現代的なデザインと同様に、解放でのシャープネスに特に注意が払われており、Z 85mm f/1.2 Sはアキュタンス80%以上で測定され、中央部の優れたシャープネスを備えている。周辺部のシャープネスは四隅で70%に低下するが、解放f/2.8のレンズとしては依然として優れた結果だ。f/2.8-4に絞るとZ 85mm f/1.2 Sは中心部のシャープネスはわずかに増加するが、最も改善されるのは周辺部だ。回折はf/5.6以上でみられf値が大きくなるごとにシャープネスが徐々に低下するが、均一性は隅々まで優れている。
色収差
高価なガラスが多く使用されているためEDレンズは一つの部品に過ぎないが、Z 85mm f/1.2 Sの色収差は全体的に適切に制御されている。解放からf/2.8で画面中央部ではレベルが低いが、境界のコントラストが高い被写体では四隅で目立つ。この明るさのレンズとしては低い。
歪み
投影された画像の角が伸びる糸巻き型の歪みがある。この価格でも、ある程度の歪みは避けられないし、この焦点距離で-0.3%はまだ許容範囲とされている。
結論
85mmの焦点距離はポートレート撮影に依然として人気のある選択肢であり、このような高級で超大口径なモデルはプロとアマチュアの両方から崇拝されている。このようなモデルはAF速度が許す限り、屋内スポーツにも需要がある。オートフォーカスの性能についてはコメントできないが、NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの光学品質は非常に優れている。確かに、外周部にはいくつかの横方向の色収差がみられるが、それが画像のシャープさに影響を与えることはほとんどなく、カメラ内の自動補正を有効にすると、それに気がつくことはほとんどない。高画質と大口径を兼ね備えたレンズは常に価格が高くなるものだが、長期的な投資としては、通常、十分に価値があるといえる。
単焦点レンズで最高スコア
DxOMarkがZ 85mm f/1.2 SのDxOMarkスコアを公開しています。上記は一部を引用したものになりますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、記事によればNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sは、これまで計測した単焦点レンズの中で最も高いスコアを獲得したとしています。スコアの一覧表をみるとニコンの58mm f/0.95 S Noctが同スコアで並んでいて、かなり高いスコアのレンズであることがわかると思いますね。
そしてレンズの性能的にも価格に見合ったもので、いくつか気になる点はあるようですが、大口径レンズとしては避けられないもので許容範囲内といったベルのもののようです。
また最後には価格が高いけど光学的な性能は否定できないとまで評価されています。
NIKKOR Z 85mm f/1.2 Sの記事執筆時点の価格は最安値で約31万8000円となっていて、かなり高額なレンズですが、それに見合った性能のレンズということが言えるのかもしれませんね。ポートレート用に最適ですが、もちろんなかなか一般の人には手が出せないレンズではありますよね。
Z 85mm f/1.2 Sの主な仕様
型式 | ニコン Z マウント |
---|---|
焦点距離 | 85mm |
最大口径比 | 1:1.2 |
レンズ構成 | 10群15枚(EDレンズ1枚、非球面レンズ2枚、ナノクリスタルコートあり) |
画角 | 28°30′(撮像範囲FX) 18°50′(撮像範囲DX) |
ピント合わせ | IF(インターナルフォーカス)方式 |
最短撮影距離 | 撮像面から0.85m |
最大撮影倍率 | 0.11倍 |
絞り羽根枚数 | 11枚(円形絞り) |
絞り方式 | 電磁絞りによる自動絞り |
最大絞り | f/1.2 |
最小絞り | f/16 |
アタッチメントサイズ(フィルターサイズ) | 82mm(P=0.75mm) |
寸法 | 約102.5mm(最大径)×141.5mm(レンズマウント基準面からレンズ先端まで) |
質量 | 約1160g |
MTF曲線

レンズ構成図

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RF85mmF1.2Lとの比較が気になります。
まさに頂上決戦だと思うのですが、比較記事が見あたりませんね。
DxOMarkの数値はボディに依存する傾向があってボディが変わると数値が変化しますね。
特に画素数やローパスフィルターの有無に依存するようで以前キヤノンの試験用ボディが
EOS 5Dsシリーズに変わったら軒並み数値が良くなってしまいました。
レンズ、ボディ共、同じメーカー同士の組み合わせでの参考にはなるかもしれません。
ローパスフィルターレスのより高画素ボディが発売されれば数値はもっと高くなる可能性は
ありますね。