Nikon Z 30の低照度性能
Nikon Z 30のセンサーテストの結果が掲載されています。どのようなテスト結果になったのでしょうか?
それでは実際のテスト結果をみてみましょう。
(記事元)Photons to Photos
さて、上記で引用したグラフは、Nikon Z 30、Nikon Z 50、Nikon Z fcのISO感度別のダイナミックレンジを表したものです。上に高いほどダイナミックレンジが高いので、ISO感度が増えるごとに画質が悪化していく様子がわかります。
上記のグラフはZ 30、Z 50、Z fcのセンサーのグラフをまとめて表示したグラフなのですが、みてわかる通り、ほとんどずれることなくまったく同じグラフになっていることがわかります。このことから、それぞれのカメラのセンサーはまったく同じものが使われていることがわかります。
従って、機能を考えず単純に価格/画質で考えると、最も安いZ 30がコスパが最もいいということが言えると思います。
同じセンサーを利用する経営戦略
Nikon Z 50と同じセンサーということは、Nikon Z 30はおよそ3年前の型落ちともいっていいセンサーを採用していることになります。Nikon Z 50の発売日は2019年11月でした。
普通だったらニコンは新型のセンサーをばんばん採用して、より優れたセンサーを採用したほうが他社との差別化になると考える人も多いのではないでしょうか?
たぶん、これには複数の理由があるのだろうと思います。
まずは、すべてのAPS-Cセンサーのカメラで同じセンサーを利用することで、別々のセンサーにするよりも大量の仕入れになりますので、大量仕入れによる値下げ交渉が可能になります。また半導体は製造期間が長くなると次第に価格が下がることが多いので、さらに廉価なセンサーとして利用することも可能になります。
ニコンとしては、恐らく経費節減、利益率の向上のためにできるだけセンサーの更新を最低限にして、同じセンサーをできるだけ複数の機種で長い時間利用し、センサー購入のコストをできるだけ下げようとしているのだろうと思います。
その代わり、他社が最新のセンサーを採用すると、それだけ製品的な魅力が目減りする可能性がでてきてしまいます。しかし、いまはセンサー性能は高止まりしている状況で、APS-Cセンサーを購入する一般的な購買層からはほぼ満足できるセンサーになっているので、他社の技術革新による魅力の低下ということはあまり気にならないということも理由にあるのかなと思いますね。
とはいえ、センサーはともかく被写体追尾性能の向上など、イメージプロセッサの革新はまったなしの状況だと思います。願わくばZ 9レベルの被写体追尾能力がAPS-Cにも採用されるといいなと思いますね。
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コメント
コメント一覧 (9件)
ニコンに D500 後継のミラーレス機を望む声はかなりあるようですね。
とはいえ APS-C 機で積層センサーを採用するとフルサイズの中級機レベルのお値段になり
受け入れられる層が X-H2S のように限定的なものになりそうです。
センサーは Z30, Z fc, Z50 から据え置きで Expeed7 採用でバッファを多めに積んで EOS R7 よりちょっと安い D7500 後継機ぐらいのポジションで Z70 を出せばかなり売れるでしょうね。
Z 70 向けに Z50 と Z6 の中間ぐらいのサイズの手振れ補正を納められるフォームファクターを作っておき、
α7C や EOS Rp と競合する形で小型フルサイズ機の Z5 II も作る、ぐらいのことが出来たら完璧なのですが。
Nikon Z 50を発売した時点で躯体を共通化し筐体を3種類(現時点で)用意する
構想があったのかもしれませんね。
今のセンサー性能であれば新型と言っても以前ほどには性能向上は見られず
普及価格帯の製品であれば影響は少ないと見たのでしょう。
ファームウェアに依存する部分のほうが重要なのかもしれません。
上から下に降ろしていくということだと思います。
次に出るDX機がZ 50IIかZ 50より上のZ 70だったりしたらさすがに新センサーを搭載してくると思います (裏面照射型2600万画素か?) 。
そして (出るかわかりませんが) Z fcIIやZ 30IIなども順次その新センサーを搭載して出てくるという流れでしょう。
価格も性能の一つですからね。
メーカーがどのようなバランスで商品を作るか…ですね。
それにZ50が企画された頃は、ミラーレスカメラ作りに乗り遅れたNikonの低迷期でもありましたから、財務的に余裕も無く、部品を可能な限り流用して、ある程度の物を作るというコンセプトだったのでは?
通常使う分では現行Z50は今でも十分だと思います。ただ、連写速度やAF、画素数はしっかりとアップデートしていかないといけないでしょうね。
R7対抗馬は上位機種に任せて、Z50iiはサブ機としての基本機能を押さえた上で、お値段据え置きで作ってくるのではないでしょうか。
Z50上位機にも期待はありますが、お値段は期待できないでしょうね。
基本的に技術他よくわかりませんが、個人的にはPCのCPUには本当に興味もほぼなくなったりで、普及機種にもうセンサーどうのこうのという時代は過ぎ去りつつあるのかもしれませんね。しかしセンサーの発達によるメカシャッターレスは普及機種に進んでほしいですね。ニコン1ではすでに導入されていたわけですし、ローリングゆがみをそれなりでいいので解消して、部品削減(コストカット)、小型化、信頼性上昇他もしてほしいです(個人的には)。
このクラスで新センサーは導入しないでしょう。
来年のNIKONは、Expeed7を採用した新しいカメラの発売ラッシュとなる予感がして楽しみですね。
D500後継に何より望まれるのは動体の高速連写でしょうから、X-H2S搭載の裏面積層26MPセンサーを買えれば1番ユーザーの望む形ですかね。(X-Transはカラーフィルターなのでセンサー自体は共有できるはず)
当然高くなりますが、フジと違ってD500ユーザーを呼び込める分だけ一定数は見込める気がします。ただ、それでも20万に収まることはないでしょうね……。
このクラスに新型センサーはなかなかないのは同意ですね。ソニーは数年単位で更新なし、キヤノンも90DとKissMのをR7とR10に持ってきたので新型ではなく。
D500のZ版を期待されるコメントを見ますが、D500がどの程度売上て利益に寄与したのでしょうか、APS-Cタイプで
ボディ価格がどの程度に抑え込まれるか、それとボディに対応したレンズが供給できるかが課題となります。
FX用を流用することになると魅力がなくなると危惧します。むしろD7500のZ版辺りがいいような気がします。
勿論SDカードはダブルスロット、ボディ内手振れ補正、動画にもしっかり対応している。
交換レンズは広角系ズームレンズが提供されている。
こんな感じで手の出し易い価格で登場すればと期待しています。
ユーザーはすぐに自分のニーズだけを根拠に「出れば売れるのに」と言いますが、一方で売れなくても無責任に「ふーん、残念だったね」と言うだけです。
メーカーはマーケティングデータをもとにシビアに見ていると思いますよ。
製品が出ないと言うことは、そこにニーズがないということです。
逆にソニーのVLOGCAMなど、「こんな低性能売れるわけない。誰が買うのかわからない」などと某サイトの掲示板でしたり顔の面々から散々なことを言われながらも発売したら売れていることもそれをよく表しています。
結局ユーザーの言うことなんかよりもデータを重視している。ということですね。
だからフルサイズメーカーはAPS-C製品はあまり出さない。出したくない。儲からないし。って感じだと思います。