Nikon Z fcレビュー
画質は、現行のAPS-Cミラーレスの中でもトップレベル。キットレンズとして用意されている「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR SL」、「NIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)」両レンズの性能がきわめて高いこともあり、とても自然でキッチリとした写りが印象的だ。
デジタル化によってカメラが「嗜好品」から「実用品」へと大きくシフトしていく中、「趣味のモノ」、「自分の思考を表現するモノ」といった、カメラが本来備えていた価値が置き去りにされてきた感が否めないが、そうした流れに一石を投じたのが、この「Z fc」といえるだろう。
PHILEWEBがNikon Z fc、NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sのレビューを掲載しています。上記はNikon Z fcに関するレビューの一部を引用したもので、全文は詳細かつ長文なので、すべての記事は上記の記事元リンクからご覧ください。
記事によれば、Nikon Z fcのキットレンズ、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR SLとNIKKOR Z 28mm f/2.8 SEはレンズ性能が高いとしています。ニコンは兼ねてから、キットレンズの性能が基本的に高いので評価が高いですよね。一般的なAPS-Cミラーレスのユーザは、標準ズームと望遠ズームに加え、必要であれば標準単焦点やマクロ、旅行用に便利ズームを買い足しする程度だと思いますので、キットレンズの性能が優秀なのは助かります。
個人的にですが、Nikon Z 50が最近になってランキング上位に入ってきているのは、ニコンがAPS-C一眼レフをディスコンにしたことや、基本的なレンズ性能が高いことを考えるとコスパが良いことがあるのかなと思います。
カメラに何を求めるか
あくまでプロフェショナルやハイアマチュアのようなカメラに詳しい人以外の話ですが、カメラに何を求めているのかということが二極化しているように感じています。
まず一つの方向性としては、ボタンを押せば(あるいは押さなくても自動で)とにかくエモい写真や面白い写真が撮影できるという方向です。例えばスマホで撮影するだけで、AIなどの機能で自動的に見栄えのよい写真が撮影できたりとか、場合によっては必要ないものを消したり、欲しいものを足したり、色味を自由に変えたり、とにかくある程度簡単にみんなに興味を持たれる写真を撮影したいという感じですね。
もう一つは、上記の方向性とは真逆で、撮影そのものを楽しむという方向性です。最近は、フィルムカメラの人気がでていたり、ある一定の時間が経過しないと撮影した画像をみることができないスマホアプリなどが登場しています。フィルムカメラの撮影では現像するまで写真をみられないというわくわく感や、失敗してしまってもそれも写真の味となると考えている人も多く、こちらは不自由さを楽しむという方向性になっていると思います。
これまでのカメラの流れは、露出に失敗しないように露出計が内蔵されたり、フォーカスを素早く合わせることができるようにオートフォーカスが進化したり、現像しなくてもすぐに撮影した写真が見られるようにデジタル化していきました。つまり写真撮影における不便さをなくしていった歴史なわけですが、写真撮影が簡単にできるようになった反面、それによって失われた撮影の楽しさもあるのかなとも思います。
レリーズボタンを押すだけで、それなりの写真がとれるというのはありがたいことですが、自分で様々な設定をして撮影を楽しむという方向性も、カメラが市場で生き残るためには重要なのかなとちょっと思いました。
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