メカシャッターをなくしたNikon Z 9
開発発表は3月だったので長らく待ったのだけど、待っただけのことはあるという仕上がりだ。
一番の特徴はフラッグシップ機でメカシャッターをなくしたこと。開発当初はメカシャッターありとなしの両方を睨んでいたができあがった新型センサーの性能を見て、メカシャッターなしに決定したと聞く。
電子シャッターで問題となるローリングシャッター歪みだが、読み出し速度が超高速で、30M以上のミラーレス一眼の中では世界最速でZ 7IIに比べて約12倍のスキャンレートだという。
信頼性が重要なフラッグシップ機でメカシャッターを外す決断をするくらいだからかなりのものなのだろう。
-ITmediaNEWS
ITmediaNEWSが掲載した記事に、Nikon Z 9の仕様決定に関する情報がありました。上記がその記事の一部を引用したものになります。
記事によれば、Nikon Z 9の開発当初はメカシャッターがある機種も検討されていたようですが、開発された新しいセンサーの性能を確認した結果、これならメカシャッターなしでも行けるということで、メカシャッターのない機種に決定されたようです。
センサーの読み出し速度は3000万画素以上のミラーレスカメラでは世界最速で、ローリングシャッター歪みも最低限に収めることができているようですね。
Nikon 1の経験が役に立ったのか
記事中にも指摘があるのですが、ニコンはNikon 1 Jシリーズで秒間60コマの連写が可能なメカシャッターなしのミラーレスカメラを発売していました。60コマ/秒で連写してもローリングシャッター歪みはほとんどみられないことから、すごいセンサーのカメラが発売されたなと思ったことを覚えています。
当時の噂では、Nikon 1 Jシリーズのセンサーは、センサーを複数の範囲に分割し、それぞれの範囲を同時読み出しすることで高速な読み出しを実現していると言われていました。今回のNikon Z 9がメカシャッターレスになったことは、ひょっとしたらNikon 1 Jシリーズでのミラーレスの経験が活きているのではないのかな?と思ったりしています。
Nikon 1はディスコンになってしまったわけですが、もしNikon 1の技術が引き継がれていると考えているとちょっと嬉しい感じがします(Nikon 1 J1ユーザでした)。
[template id=”4241″]
コメント
コメント一覧 (2件)
センサーはどこ製か分かりませんがソニー製でなければ
良いパートナーを見つけましたね。
当該センサーは総画素数に対し実効画素数が少なめなので
想像ですが何某かの電子補正のため余裕を残しているのかなと
思います。
本機は動画にかなり力を入れているので動画のブレの電子補正用とも
考えられますが。
Zマウントレンズの設計基準は分かりませんがイメージサークルを
大きめにしておいて手振れに応じた切り出しが出来れば静止画で
電子補正が出来そうです。
(精密機器設計技術屋の妄想です。)
センサーの製造がどこかというのが話題に上がってきませんね。憶測にならざるをえず、余計なことを言えないのかもしれないですが、ソニーであればよくニコンにこんなセンサーを供給するなあ、とかともいえるやもしれませんし(素人考えで、実はそうでもない?)、他メーカーであれば、種々面白くなりそうな感じもします。個人的にはそこまで高性能でもないセンサーでも良いので、メカシャッターレスを広げていってほしいですね。
しかしメカシャッターありも検討されたということは、内部機構には結構空間が余っているんでしょうか? 今後、より小型化も期待できるのでしょうか。