難しいプライバシーの問題
ある学校の運動会では、デジカメ、ビデオカメラの撮影はOKでもスマホの撮影はNGなのだそうです。なぜそのようなルールになっているのでしょうか?
それでは記事をみてみましょう。
「画像・映像の撮影に関して、不審者対策等のため、スマートフォン、携帯電話での撮影はご遠慮ください」──。運動会を前に、都内のある中学校が保護者に配布した注意文だ。「不審者対策等のため」としているが、撮影自体は禁じられていない。なぜ「デジカメ、ビデオカメラはOK」で、「スマホ、携帯電話はNG」なのか。
都内の公立中学校PTA会長が明かす。
「運動会などの学校行事での写真をウェブ上で公開する保護者が目立ち、子供たちの個人情報が思わぬ形で流出するリスクが高まってきた。スマホや携帯はSNS等への写真・動画のアップロードが容易にできてしまうという理由から、このような措置が講じられるようになったのです」
上記は一部を引用したもので、その他にも様々な意見がありますので、全文を記事元リンクからご覧いただくことをお勧めします。
記事によれば、デジカメでの撮影はOKでスマホでの撮影はNGの利用として、SNSへの画像転載がスマホのほうがより簡単にできてしまうからだそうです。確かにスマホのアプリと連携していれば、デジカメよりも簡単に画像をSNSに送信することが可能となります。
しかし、今は最新のカメラであればスマホにインストールしたアプリとカメラをBluetoothなどで連携させることで、簡単にデジカメで撮影した画像をSNSなどにアップロードすることは可能です。なので、やろうと思えばできてしまうことなので、スマホ撮影禁止に実効性はないようにも思えます。
難しいプライバシーの問題
ご両親が自分の子供が活躍している学校行事での様子を撮影したいという気持ちもわかりますが、全く知らない人が撮影していたり、ひょっとしたら悪意をもった保護者が他人の子供を撮影してSNSに匿名で投稿し、いわゆる”晒す”という行為をしてしまう可能性があることも考慮しなければならないという気持ちも理解できます。
そう考えると、いっそのことすべての撮影を禁止してしまおうという学校がでてきても不思議ではありません。ですが、子供の思い出を撮影したいというご両親もいるでしょうから、矛盾する状態になってしまいます。記事にもありますが、撮影はプロが行って、欲しい人は実費で購入するということも可能でしょうが、自分の子供ばかり撮影してもらうことは不可能でしょうから、欲しい写真を撮影することは実質不可能になってしまいます。
プライバシーのことを考えると、ひょっとしたら遠足での全体写真とか、卒業アルバムの全体写真も、みんなと一緒に撮影させたくないという保護者がいてもおかしくありません。思い出として残してあげたいという気持ちもわかりますが、そのような集合写真には意味がないと合理的に判断する人もいると思いますので、そのあたりをどのように判断するかは非常に難しいと思いますね。
最近はスポーツ選手の撮影や、盗撮まがいの撮影手法を利用して性的興味をもって撮影することも話題になっていますが、技術の進歩や、人権保護の高まりの観点から写真の撮影に関してもかなり注意を払わなければならない時代になってきている感じがします。
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コメント
コメント一覧 (1件)
既に都内の学校では、カメラ持ち込み一切禁止のところもありますので、この学校はまだ親としては有り難いですね。