ニコン562億円の営業赤字
(株)ニコン(TSR企業コード:291142346、東京都港区、東証1部)は5月13日、2021年3月期(連結)の営業利益が562億4100万円の赤字だったと発表した。カメラ市場の縮小や新型コロナの影響で販売台数が大幅に減少した。ミラーレス製品の拡充や事業構造改革などで2022年3月期は黒字転換を見込んでいる。
2021年3月期連結(国際会計基準)は、売上高4512億2300万円(前期比23.7%減)、営業利益562億4100万円の赤字(前期67億5100万円の黒字)、当期純利益344億9700万円の赤字(同76億9300万円の黒字)だった。
-東京商工リサーチ
ニコンが2021年3月期の決算について発表したようです。発表によれば、カメラ市場の縮小、新型コロナの影響でカメラの販売が減少し、約562億円の営業赤字だったそうです。売上高は前期比から23.7%減少し、営業利益も前期の67億5100万円の黒字から大幅赤字に転落したような形になっていますね。
しかし2022年の予想はデジカメの販売回復が見込まれ、液晶パネル露光装置の受注も堅調だとして、黒字回復の予想を立てているようです。
本業が赤字になると大変ですが、2021年度は新型コロナウィルスという特殊な影響があったのが仕方がないのかもしれません。むしろカメラ事業が落ち込んでも赤字にならないような、他の事業の柱が必要だったと思います。
そして今後の問題は、やはり新型コロナウィルスですよね。このままワクチン接種で完全に治まるのか、それともワクチンの効かない変異型がでてきてしまうのか、このあたりが今年度の分かれ目になりそうです。
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コメント
コメント一覧 (3件)
他社に比べてニコンの落ち込みは結構ヤバいと思います。
このままいくと本当にペンタックスと同じような感じになってしまうのでは。
起死回生はZ 9頼みなのでしょうか。
決算報告のPDFを見た感じでは、当分の間、ニコンがフレンドリーであることはなさそうですね。20年度実績は、市場規模台数が予想よりは多かったが、ニコンの実績は予想より少ない、そして21年度見通しも、市場規模は拡大する予想だが、ニコン自身の販売台数は10%減る(なお、売上収益は伸びる、黒字確保)としています。今までが無理していたのかもしれないですし、一眼レフでも前からキャノンに差をつけられていたのか。。。
レンズ交換型販売台数が実績84万台から見通し75万台というのは、一眼レフ新エントリーは出さない、一眼レフ販売台数減の想定はあるにしても、Z30(?)はどういう想定なんでしょうね。まずニコンは立て直しなのでしょうが、他社を見てもミラーレス一眼全体も少し寂しくなりそうな感じが、現在してしまいますね。
ニコンの考えでは、レフ機を徐々にフェードアウトさせつつ緩やかにミラーレス化を推進するというシナリオだったんだと思います。しかし、想定外であった新型コロナウイルスの影響や、急速なミラーレス化を読み違えた結果、本業の稼ぎ頭が最も足を引っ張るという好ましくない状況になってしまいました。
実際、キヤノンもレフ機で先頭を走っていたという点ではニコンと立ち位置は同じだったのですが、1DX Mk3の仕様を見るとかなり周到に用意をしていた節があります。そのままR6ですものね。
Zレンズの描写は間違いなく良い物なので、競合他社にスペック面で引けを取らないD850相当のZ版機種(Z8?)の登場が急がれます。