早期退職募集のオリンパスが大幅高、Go Toの先行き不透明でJR東海やANAなど下落
ハイテク株ではソニー <6758> への買いが続いて3日連続で年初来高値を更新、約20年ぶりの高値を付けました。
また、同じハイテク株では、先週末に採算改善へ向けて約950人の早期退職募集を発表したオリンパス <7733> が一時+3%高に迫る大幅上昇となっています。精密機器業界では勝ち組であるオリンパスのさらなる採算改善への姿勢が評価されたようです。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/ae4d4787610315a2febcc5415b2c758ac1118d1c
オリンパスの株価が上昇
LIMOがオリンパスの株価について報告しています。
記事によれば、先週、早期退職者を募集すると発表したオリンパスの株価が大幅上昇しているとしています。実は先日、オリンパスは早期退職者を募集していました。
オリンパスは18日、2021年2月に国内従業員の約6%にあたる950人程度の早期退職者を募集すると発表した。同社と国内子会社7社で働く40歳以上の社員などが対象。2023年3月期に売上高営業利益率20%以上とする目標を掲げるが、21年3月期の予想は8・7%にとどまる。人員削減による固定費の圧縮で採算改善を急ぐ。
募集の対象は、21年3月末時点で40歳以上かつ勤続3年以上の正社員、定年後の再雇用者、無期契約社員のいずれかを満たす従業員。あわせて約7000人が該当するという。募集期間は21年2月1日~19日で、退職日は同3月31日。希望者には再就職も支援し、割増退職金などの関連費用は21年3月期に計上する。
(引用)https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ186SO0Y0A211C2000000
オリンパスは先日、カメラ事業を譲渡したようですが、それによって生まれた余剰人員を早期退職者募集によって、なんとかしようということなのでしょうか?カメラ事業の譲渡でカメラ関連の従業員についても、他社に譲渡されると思うのですが、さらにそれ以上の人員整理が必要になるということなのでしょうかね?ちょっと気になります。
短期間の利益を求める傾向の多い株主
株主が利益を得られるのは、主に配当か株価が上昇したところで株を売ることです。どちらも会社の業績がよくないといけないので、その年その年で常に最大の利益を会社が得られるようにという株主による圧力になります。企業にとっては、株主の意向には基本的には逆らえませんから、特に大株主の意向にそって短期的な利益を重要視するようになります。
そうなると長期的な視野で事業を続けたり、資本を投資することが難しくなってしまい、例えば今回のオリンパスのように赤字続きのお荷物事業なら売却してしまったほうが利益になるし、企業が黒字になって良いことづくめという考えになるというわけですね。
今回のオリンパスのカメラ事業の譲渡や、早期退職者を募集というのは、それだけ経営環境が悪化している状況でもあるのに、スリムになって黒字化するということで株主から好感を持って受け入れられているということだと思います。短期的な利益を得ることにつながるからです。
実際にカメラ事業で開発していた技術に関しては医療事業にも利用されていたはずで、カメラとしても販売することで利益を少しでも得ることで、より少ない投資で画像に関する技術を得ていた可能性があるわけですが、今後、カメラ事業を譲渡したことで画像に関する技術の取得は、より資金が必要になる可能性があるので、短期的にはよくても長期的には資金的に問題になる可能性があるので、ちょっと心配にはなりますね。
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コメント
コメント一覧 (2件)
これが”いい結果”となると他カメラメーカーも株主から儲からないカメラ事業はさっさと手放せと圧をかけられる流れができてしまうかもしれませんね。
実際問題、カメラはもはや儲からない事業と化していってますからね。
株主からしたら、そんなもん早くやめてしまえというのは当たり前の話でしょう。
これはオリンパスに限らず、他のメーカーもそうだと思いますよ。