旭化成マイクロシステム延岡工場の3日間にわたる激しく手に負えない火事が、工場を壊滅させている。デジカメメーカを含むオーディオ機器やより広範囲の電子機器製造の顧客への影響は、未だ完全に完全に判明していない。
業界の信頼できる情報筋は、延岡市の工場はほとんどのカメラメーカに供給していると述べている。旭化成マイクロシステムは、デジタル-アナログコンバータ(DAC)、アナログ-デジタルコンバータ(ADC)を含む大規模集積回路(LSI)の最も大きな製造会社の一つで、同様にオーディオや電機製品の民生用機器やプロフェッショナル機器に利用されている他の部品も製造している。
記事の執筆辞典では、どのような部品がカメラメーカが旭化成マイクロシステムから調達しているのかは明らかではないが、動画撮影時にカメラが記録するために、マイクロの音声データをデジタル信号に変更するADCチップは工場が製造している。
報告によれば、火災で全焼した工場は少なくとも6カケ月韓、恐らく1年間は製造に戻ることができないだろう。
Inside Imageはキヤノン、ニコン、ソニーはブラックフライデーのプロモーションから、すでに手を引いたと延べているが、これは日本工場の火災による在庫不足のためだ。
旭化成マイクロシステムの火災の影響は、新型コロナウィルスの影響による供給の混乱や、航空、海上輸送運賃の大幅な上昇に加え、カメラだけでなく、テレビやサウンドバーといった他のハイエンドのAV機器の価格も上昇する可能性が高いと考えられている。
(記事を一部引用して意訳しています)
カメラメーカが部品供給を受けられず?
Inside Imagingがデジカメメーカへの部品供給が滞っている可能性について指摘しています。画像は今回の記事とは関係ない部品のイメージ画像です。
記事によれば、世界で最も大きなLSI製造工場の一つである旭化成マイクロシステムの延岡工場の火災が、日本のカメラメーカ、その他音響機器関連メーカに大きな影響を与えているかもしれないとしています。そんなことあったのかな?と思って調べてみたら、このような記事がありました。
旭化成の半導体工場火災、スマホ供給網に影響
10/29(木) 18:21配信旭化成の子会社で半導体製造を手がけていた旭化成マイクロシステム㈱延岡事業所(宮崎県延岡市)で、10月20日に工場火災が発生した。消火活動が難航し、4日経過した24日にようやく鎮火した。
今後スマートフォンをはじめとするサプライチェーン全体に影響が出る恐れがある。
高シェア製品も多数
火事が発生した工場は旭化成の半導体事業において、前工程拠点としての役割を持つ。6インチおよび8インチウエハーで構成されており、月産能力はそれぞれ1.2万枚程度を保有するとみられる。シリコンベースのIC製品などを生産する。
スマホと車載向けが主軸
旭化成グループで半導体事業を手がける旭化成エレクトロニクスは、存在感のあるアナログICや化合物半導体技術をベースに事業領域の拡大を目指している。
同社半導体事業は、スマホと車載オーディオ向けを中心に展開。スマホ向けでは電子コンパス、カメラモジュールのオートフォーカスや手ぶれ補正用磁気センサーが代表製品だ。
車載オーディオ向けでは高精度A/D・D/Aコンバーター、ハンズフリー向けの音声処理DSP内蔵LSI、高音質を実現するノイズキャンセラーなど、高級オーディオ向けを得意とする。
(引用)https://news.yahoo.co.jp/articles/b72f1182d5580c1a87c5901350b3aaa3515b24aa
10月29日の記事ですので、1ヶ月ほど前の記事になります。最近は新型コロナウィルスに関する報道ばかりだったためか、このような火災があったことすら知りませんでした。みてみると、確かにA/DコンバータやD/Aコンバータなど様々な機器を製造しているようですね。
記事にもありますが、カメラは音声をデジタル化して動画に落とし込んだりする必要があり、A/Dコンバータは必須です。さらに、手振れ補正機能もありますので、ひょっとしたら補正用の時期センサーなども利用している可能性もあるかもしれません。さらに、最近はGPSや水準器なども内蔵していますので、それらの部品も使われている可能性もありそうです。
つい先日、ソニーがある製品について部品の供給不足から販売を停止したり、購入しても発送までに時間がかかるというアナウンスをしたばかりです(参照 ソニー 一部のカメラで部品供給の問題により注文受け付け停止へ)。ひょっとしたら、これも今回の火災に関係した部品供給の可能性もありそうです。
よくよくみてみると、EOS R6やEOS R5は人気のある製品で、そもそも在庫なしのショップがほとんどで気がつきませんでしたが、ソニー製品でも市中在庫が少なくなってきていると思われる製品も結構あり、少しずつカメラメーカにも影響が及んでいる可能性もあるようです。Nikon Z 6IIについても在庫なしのショップが増える傾向で、たんに製造能力が足りてないのではなく部品供給に問題がでている可能性も考えられるかもしれません。
この状況は旭化成マイクロシステムが製造を開始するまで問題が続く可能性があり、そうすると長ければ1年ほどかかる可能性があるということですので、あと10ヶ月ほどは部品の供給がされない可能性もありそうです。もし本当に部品の供給がカメラメーカに対して行われていないとすると、新型コロナウィルスに加えて今回の問題でカメラメーカは本当にピンチになりそうで心配です。
(記事元)https://www.insideimaging.com.au/2020/chip-fire-to-impact-camera-supply/
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