デジタルカメラ市場のボリュームは、年率10~20%くらいで落ちてきていますが、これは、スマートフォンが登場したときにすでに想像できたこと。昨今のスマートフォンのカメラ性能は目覚ましい高性能化で加速していますが、スマートフォンでできることにも制約はあり、それをカバーする存在がフルサイズです。
それこそ昔のフルサイズのカメラは、カメラを生涯の趣味にするマニアやオタクでないと手が出せない高価なものでしたが、一眼レフからミラーレスになることで仰々しいメカがなくなり、メーカーも作りやすく、お客様も扱いやすく、価格もこなれてきて、確実に垣根が下がっています。だからこそわれわれも、フルサイズを手掛けることがカメラ事業を継続するポイントになります。
カメラ事業の将来を考えれば、フルサイズの世界に足を踏み込むことは必須と考えました。しかし、新しいフォーマットのカメラを出すには腹を据え、メンバーのひとりひとりに覚悟が必要となります。お客様の目線も一気に高くなり、トッププレーヤーのモデルと横並びで評価されることになるため、S1シリーズで初めてフルサイズを手掛けたときは、すべてを一から見直して臨みました。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/25bde813020d68cba84e3434ba7cf5c62f2a352e
パナソニックがフルサイズに参入した理由
PHILE WEBがフルサイズミラーレスカメラLUMIX S5に関してパナソニックとのインタビュー記事を掲載しています。記事はさらに詳細な記述がありますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
記事によれば、パナソニックはかなりカメラに関して「新しい何か」が必要だと考えているようです。記事では、スマホの登場で、デジカメ市場がこのようになるのは当然予想できたことであるとし、業界全体が苦しんでいるが、そこからでも広げていける方法を考えていかなければならないとしています。
確かにスマホによってコンデジ市場が駆逐されてしまったのであれば、その流れは一眼レフやミラーレスにも及ぶ可能性があることになります。なので、スマホにはできない何かをみつけないとカメラ市場はスマホに食われてしまうことになりますので、メーカとしては必死に新しい何かを模索しなければならない、ということだと思いますね。
そして、パナソニックが考えた生き残り策の一つがフルサイズセンサー市場への参入なのだそうです。カメラ事業の将来を考えると、フルサイズ市場へ参入する必要があり、それはスマホでは実現できない領域があるからということのようですね。
カメラ事業継続のポイントはフルサイズという記述がありますが、ひょっとしたらカメラ市場からの撤退も考えたのかな?という印象を持ちました。もしくは、このままだと事業継続は無理かもしれないと考えたのかもしれません。そこで生き残り策を考えたときにフルサイズへの参入は必須だと考えたということなのでしょうね。
このように考えると、カメラの開発には結構な時間がかかるでしょうから、パナソニックは現状の状況を考えて、かなり以前からフルサイズ市場への進出を検討していたことが窺えます。実際にはNikon Z 6やEOS Rの発表のほうが数ヶ月早かったわけですが、その後に続いてパナソニックがフルサイズ市場への参入を発表できたのは、このような目論みがあったからだと言えそうです。
ビデオ撮影能力の向上にも期待
パナソニックのビデオカメラ事業は、以前は、ビデオがあり、その派生としてビデオカメラがあって、さらに民生用と業務用に分かれていたそうです。ところが、それらが一緒になり、別々になっていた技術やノウハウが融合し、新しい価値が生まれることを確信したとしています。
今現在のカメラは、静止画と動画のハイブリッド性能が求められていますので、録画や再生技術に特化しているビデオ技術、より高い技術力が必要になる業務用ビデオ技術、そして静止画の技術などが融合することで、よりよい製品が作られる可能性がありますね。
日本ではランキングの上位になかなか入らないパナソニックですが、最近はカメラ専門店でLUMIX S5が上位にランクインしたりしていて、好調の兆しもあることから、今後の製品展開に期待したいところですね。
[template id=”4241″]
コメント
コメント一覧 (1件)
裏切り者め〜ヽ(`Д´)ノ
お前もオリもみんな裏切り者じゃ〜(;_;)
・・・マイクロフォーサーズユーザの嘆き・・・