■国外市場の状況
国内向けは大きく落ち込みを示していたが、国外向けも同様の傾向を示している。まず台数をみると31万4,354台で、4月の47万4,238台から約66%減少。金額面でも164億9,398万円に。4月比(184億9,227万1,000円だった)では約89%の減少となっている。
内訳をみていくと、日本・中国以外のアジア地域とアメリカ、その他の地域で一眼レフ、ミラーレスが、台数・金額ともに減少。欧州地域では一眼レフカメラが台数ベースで前月比で5割を割りこむ一方で、ミラーレス機の台数では前月比約109%を示しており、金額面でも落ち込みは前月比約92%と緩やか。
ただ、アメリカでは一眼レフカメラの台数が1万8,802台(金額は9億5,838万円)で、台数の前月比は約39%、金額も約47%と、ともに5割以下に落ちこんでいる。ミラーレスカメラでも傾向は同様となっており、台数では1万521台(金額は6億3,569万7,000円)に。前月比でみると、台数・金額ともに約37%と、4割以下となっている。
各地域で厳しい状況がみられる一方で、中国ではミラーレスカメラの伸長が著しい。まず台数でみると、5万9,736台で前月比171%、金額でも53億6,433万4,000円で、こちらも前月比約170%を記録している。一眼レフカメラでは、台数・金額ともに減少(前月比)はしているものの、減り方は緩やかな傾向を示している(台数は約74%、金額は約93%)。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/5bbf9a1e677f1e5bd0d13d8387fa54767029fb3c
国外でもデジカメ市場が大幅な減少
ImpressWatchが2020年5月のデジカメ市場の動向について報告しています。
記事によれば、2020年1月の約80万台の出荷数量から大幅に落ち込み、5月は約37万台と大幅に減少したとしています。そして少なからず新型コロナウィルスの影響があったと考えることはできるだろうとしていますね。
国内での出荷数量の落ち込みは明らかでしたが、海外でも同様の傾向だったようです。海外市場での5月の出荷は、4月と比較して台数ペースで約66%減少、金額ベースではなんと約89%の減少となったようです。衝撃的な数字ですね。
ただし、中国市場ではミラーレスカメラの伸びが著しく、前月比で台数ベースで約171%、金額ベースでも約170%と大幅に伸びているようです。
各国の状況を反映している?
5月は日本ではゴールデンウィークの時期で、もう本当にみんなで家に引きこもっているような時期でした。そのため日本では販売が見込めないというのは予想されることでしたね。そして5月はアメリカでも急激に新型コロナの感染者が増えていた頃です。ですので、アメリカでの出荷が減っているというのも理解できるところですね。
それでは中国はなぜミラーレスカメラの販売が増加に転じたのでしょうか?それは感染に対してタイムラグがあったからだと思われます。例えば、テレビで何度も報道されていましたが、中国の武漢では2月頃からロックダウンされ、4月8日に解除されました。これは、日本では政府が緊急事態宣言を発令した時期です。つまり、武漢で発生した新型コロナウィルスが時期を経て日本に感染し、いよいよ日本で感染爆発か?と思われていた頃には、すでにロックダウンされていた中国の武漢はいよいよ2ヶ月以上のロックダウンから解除されるというような時期だった頃になるわけですね。
そうなると経済が回り始め、人々は旅行やイベントに参加することになりますので、5月は中国の販売台数が復活したと考えるのが合理的なように思えます。
プロフェッショナル以外の人にとっては、カメラは趣味のための製品ということになりますので、生活していくのにどうしても必要という商品ではないですよね。そうなると、各種イベント、旅行などが制限されるとカメラが購入されなくなってしまうのも理解できます。
次に発表される統計は6月だと思いますが、この頃は日本では次第に経済を復活させないとというようになってきた時期です。今後の統計の発表で、カメラの販売動向がどのように変化しているのか非常に興味のあるところですね。
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