ニコンの画像改ざん防止システム
以前にも紹介しましたが、ニコンが画像の改ざんシステムのプロトタイプ機を作成したということがありました。それによって、どのようなことがわかるのか?そのあたりの詳しい解説がある記事が掲載されていましたので紹介したいと思います。
全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
来歴記録機能は、撮影と同時にハッシュ計算を行い、カメラ単体で写真に暗号化されたメタデータを付加する。データは、事前に登録した撮影者やカメラ機材などの情報が埋め込まれており、CAIのサイトからチェックすることができる。このデータを、Photoshopに取り込み、編集/加工を加えると、メタデータに編集した日時、ソフト、作成者、どういった加工を加えたのかなどの情報が蓄積される。CAIのサイトで編集後のデータを参照すると、編集前のデータを含め来歴を追うことができ、編集前後のデータを並べてして比較表示することもできる。
カメラに来歴機能を搭載することで、プロのカメラマンがクライアントにデータを納品する場合に、自身が撮影した写真であることを証明できる他、もし写真が何かしらの改ざんを加えられた場合でも、元の写真がどういったものかを遡って確認することができる。
記事によれば、カメラ側では撮影した画像に様々な情報を添付するような形で、改ざん防止システムが機能するような仕組みになっているようです。ただ、具体的には改ざん防止システムというよりも、改ざんがされていないことを証明するシステムと考えたほうがわかりやすいかもしれません。
実際にこの機能が搭載したカメラで撮影すると、撮影した画像に撮影者の情報や、撮影したカメラの情報などが暗号化され画像データに添付される仕組みになっているようです。この画像を編集したときにも、編集内容が次々と暗号化され撮影データと紐付けされることで、この画像が誰によって撮影され、どのような加工がされているのかがわかるような仕組みになっているようです。
改ざんを防止するシステムではない
最近のこれらのアドビやニコンの来歴機能の報道をみると改ざん防止システムというような紹介がされていますが、実際には改ざんを防止する機能ではありません。いまもjpeg画像はExifという撮影データを添付できる機能がありますが、これは誰も編集することができますし、削除することも可能となっています。撮影データに添付されるデータも削除されたり、この機能に対応していない編集ソフトで編集をすれば、それが編集された写真なのかどうかというのは判別不可能になってしまいます。
なので使い方としては、例えば撮影者が、自分の撮影した写真は他人のものではなく自分が撮影した正真正銘のオリジナルですよということを証明できることに意味があるのかなと思います。
以前に熊本地震でライオンが逃げたという写真や、今年の静岡の台風による豪雨で民家が水没しているフェイク画像がありましたが、そのような改ざんされたものを改ざんされた画像と認識できるのではなく、撮影された写真が正しいものであるかどうかを確認できるという程度のものと考えたほうがよさそうです。
しかし、今はネットでもサーバーでSSL認証をかけていることが多く、SSL認証がなければ怪しいサイトとしてアクセスする際に注意されることが多くなっています。同様に、これらの仕組みが多くの画像で適用されるようになれば、その画像がオリジナルではない可能性があるという注意をだすというようなことぐらいは可能になるのかなと思いますね。
いまネットの社会で改ざんされたものか、そうでないかというのは判断が非常に難しいです。
(記事元)ITMediaNews
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