投資家には、もうオリンパスの映像事業の売却は想定内になっているのかもしれません。
映像事業の不振で、もはや専業医療機器メーカーといえそうな創業100周年のオリンパス。取締役に「物言う株主」や海外医療機器元幹部を招いて組織再編すると発表。主力の医療事業を強化する。
オリンパスの事業構成は、医療、科学(顕微鏡など)、映像(主にデジタルカメラ)の三本柱から成る。かつて存在感があった映像事業は衰退の一途をたどり、科学は堅調なものの地味。もはや、医療一本の“専業メーカー”といっても過言ではないレベルだ(下図)。1月11日の発表をもって、「オリンパスは腹をくくって医療事業に本格的にシフトする」と捉えた投資家は少なくない。
そこであらためて抜本策が求められるのが、三本柱のお荷物である映像事業だ。
医療事業は順調に成長しており、18年3月期の売上高は過去最高。科学事業も地味ながら堅調に推移する中、映像事業は赤字を垂れ流し続けている。デジカメ市場縮小の影響が大きく、この間の機種絞り込み、ミラーレス特化などの策では好転していない。当然、投資家からのプレッシャーは強い。
それでもオリンパスは「デジカメを通じてイメージング技術を培い、医療、顕微鏡へ広げてきた」とデジカメ存続の構え。生産拠点の合理化を終え、20年3月期後半からは好転すると見込む。だが、その存続理由にも、好転の見通しにも懐疑的な投資家は多い。
一方、デジカメが売りに出れば、「『PEN』シリーズなどにブランド力はあるので関心を持つ企業はある」(証券会社関係者)。売却で得たキャッシュをM&A(企業の合併・買収)資金に回すことができれば、医療事業で消化器内視鏡に続く稼ぎ頭をつくれる。皮肉にも、会社が目指す資本効率改善と医療強化を一気に進められる。
(記事を一部引用しています)
オリンパスが映像事業を売却してしまうかもしれません。オリンパスの経営陣に新しい取締役などを迎え、オリンパスは医療事業に注力していく可能性があるようです。オリンパスの映像事業は赤字になっており、いくら映像事業で培った技術が、医療事業に活躍できるとしても、見過ごせないほどになっている可能性があるのかもしれませんね。
これまで日本には様々なメーカがありましたが、それらが合併したり、買収されたりして、メーカがだんだんと少なくなっていますね。有名どころではサンヨーはパナソニックと一緒になりましたし、東芝の白物家電事業は中国に、シャープは台湾企業に売却されてしまいました。なので純粋に国内企業だけで様々な家電を購入しようとすると、パナソニック、日立、ソニー、三菱、NEC、富士通あたりから選択するしかなくなっています。
ですが、海外企業に買収されたり、海外の経営者がくると赤字が解消して黒字転換する企業というのもまた多いのも事実です。どのような理由でしょうか?
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それは徹底的なコスト削減と、意思疎通の早さ、そして海外展開に重点を置くというところが一致しているところが多いようです。例えば材料の仕入れ先などは、これまでの長年の関係がある工場や商社などから仕入れたりしていたものを、一括して安い海外の会社から仕入れ、そのかわり価格をさらに安くしてもらうなどするそうです。また、買収する企業は中国系の企業が多いですが、こちらの会社は現地に販売網がしっかりあるので、海外展開しやすく、さらに意思決定が早いので、求める製品を必要に応じてすぐに製造できるような状態になったりしているようですね。
そのため比較的に短期間で黒字になる企業が多いようですが、既存の体質のままこのような変革は難しいので、他の会社に買収されたり、他国の経営者がきて日産のように思い切った改革をしないと難しいというところなのだと思われます。
ところでオリンパスが仮に映像事業を身売りするとしたら、どのような企業が考えられるのでしょうか?中国や台湾企業の可能性もありますし、サムソンなどのいちどミラーレスから撤退したメーカも考えられそうですね。ただし、オリンパスは自社のブランドを使わせることはないと思いますので、PENシリーズや、OM-Dなどの製品名についてのみ利用できるという形が合理的だろうとおもいます。
果たしてオリンパスはどうするのか、気になるところですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
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(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190322-00197532-diamond-bus_all
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