CFExpress Type-Aカードを採用するソニー
CFExpress Type-Aの採用がカメラにおいては進んでいません。
その前に新しい規格のメモリカードであるCFExpressカードですが、現在かなり高性能な転送速度のあるメモリカードで、ニコン、キヤノン、ソニーのデジカメのメモリカードとして利用されています。CFカードには形状が3種類あり、SDメモリカードより小さなType-A、XQDと同じサイズのType-B、2.5インチのSSD/HDDに近い形状のType-Cの3種類があります。
現在、Type-Bのメモリカードを採用しているのはニコン、キヤノン、ソニーですが、Type-Aを採用しているデジカメメーカはソニーしかありません。
なぜソニーはType-Aを採用し、キヤノン、ニコンはType-Bを採用しているのでしょうか?
小さなものが好きなソニー?
CFExpress Type-Aのほうがサイズが小さいので小型軽量でメリットがあるように思えますが、実はサイズが小さなことのデメリットも多く存在します。その例を挙げてみます。
- 小さいと取り扱いが難しい
- なくしてしまう可能性が高まる
- 放熱に難がある
主にこんなデメリットがあると思います。
そしてソニーがType-Aを採用しているのは、恐らくですが差別化のためと、とにかく小さくすることが得意なソニーのフィロソフィーのようなものがあるのではないかと思っています。
ソニーは以前からソニー独自の規格を採用してきました。例えば古いところだとビデオレコーダーのベータですとか、ウォークマン用のガム電池という四角い電池、特殊な形状のメモリースティックなどが挙げられると思います。
アップルもiPhoneなどで独自のLightning端子などを採用していますが、イノベーティブな企業ほど独自規格を好むのでしょうか?
このような独自規格を採用するのは、とにかくサイズを小さくしようとか、転送速度を速くしたい(便利にしたい)とか、小型化、高性能化を目指すのと同時に、自分が開発した規格の製品が世界的な標準になれば、その規格の使用を許可するライセンス料で儲かるという側面もあるかもしれません。
ただCFExpressカードについては共通規格なので、ソニーがType-Aを利用したとしても、金銭的なメリットはあまりないだろうと思います。
個人的には、ニコン、キヤノンがメモリカードが小さすぎると取り扱いが面倒になったり、過去に発売したカメラとメモリの形状的に互換性がなくなってしまったりすることを総合的に考えて、Type-Bどまりとなっているのではないのかなと思います。
そして、これが一番大きな理由だと思いますが、最近のカメラは連写性能や撮影する動画の画素数が増えているため、メモリカードの発熱も無視できない問題になっていて、その放熱の問題はメモリカードの形状が大きいほど対処しやすいということが原因なのではないのかな?と思いますね。
CFExpress Type-Aを採用するメーカは増えていくのでしょうか?
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コメント
コメント一覧 (7件)
ソニーはCFe Type-AカードとSDカードどっちも挿せるカードスロットだったりするので、そういう意味でもType-Aを採用してるのではないでしょうか。
しかしプロフェッショナルモデルであるα1やα9シリーズは多少ボディが大きくなってもいいからType-Bの2スロットのほうがいいようにも思いますね。
SONYの人が「小型化はαの哲学だ」とまで言っているわけで、
「大きくなってもいいから」
なんてことは1ミリも考えないでしょう。
CFExpress Type-Aのほうが発熱しないのではなかったでしょうか?
今の各社のカメラボディにCFExpress2枚挿しとなるとスペース的にZ9以外はType-Aしか無理ですね。CFExpressは高いので予備で安いSDカードも使いたいというニーズもあるのだと思いますが、NIKONは過去にたくさん買ったXQDが使えるのでSDカード代わりとなっています。
α1で使うType-Aは小さいのでたまに掴み損ねて床に落としたりします。需要が少ないのか、割高感がありますね。他社も8K60P搭載でなければType-A&SDカードスロット2つでも良いと思うのですが。
規格上の転送速度がAとBでは倍違うのと、元々はXQD/CFastの後継としてBだけが出たという経緯から、ニコンやキヤノンはBを採用。一方小型化を至上命題とするソニーはSDの後継として新たに追加されたAを、多少の性能との引き換えに採用、って感じですかね。
PCIeの世代数が1つ上がるごとに倍々に速度が上がるので、変えようがない物理的な大きさを重視してA採用なんでしょうか。Aの方が熱問題の影響度は大きそうですが。
皆さん、ご存じかも知れませんがキヤノン、ニコンのミラーレス主力機種が
市場に出た頃はCFExpress Type-Aが市場にはありませんでした。
市場にメディアがないカメラなど誰も買いませんよね。
α7S IIIの発売時にCFExpress Type-Aも発売されました。
オィオィ!自社の新発売ボディの都合に合わせて新メディアを発売するなと思わず
ツッコミを入れたくなりました。
それ以降キヤノン、ニコン陣営はCFExpress Type-B、ソニーはCFExpress Type-A
ですね。
そんな理由もあって分かれているのかもしれません。
小型化というのは非常にありがたい反面、機能性の低下を招く…という場合もあります。
自分はCanonEFからのマウント変更でSONYにしなかったのは、標準ズームを装着した程度でも、グリップを握ろうとすると指がレンズに当たるんですよね。アレが結構な不快感で結局辞めました。
α7cを仕事サボって撮影用に欲しかったのですが…
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