ニコン 医薬品開発の研究支援施設を新設
ニコンは13日、製薬会社やバイオスタートアップ向けの創薬支援施設を神奈川県内に新設すると発表した。創薬支援施設は2019年に米ボストンで開設しており2拠点目となる。ニコンの持つ画像解析技術や細胞観察技術などを創薬向けに活用し、機器やソフトウエアを提供する。
ニコンと販売子会社のニコンソリューションズが、15日に武田薬品工業が製薬会社など向けに開放している施設「湘南ヘルスイノベーションパーク」(神奈川県藤沢市)内に創薬支援施設「ニコンバイオイメージングラボ」を設置する。創薬研究向けに細胞の観察装置やソフトウエアを設置しており、機器を試すことができる。製薬会社やスタートアップのほか、大学など研究機関の利用も見込む。
ニコンが医薬品開発の支援施設を設置すると報道されています。画像は実験のイメージ画像です。一部を引用していますので全文は記事元リンクからご覧ください。
報道によればニコンが神奈川県にある武田薬品が開放している施設に、医薬品を開発する研究支援施設を設置し、細胞の観察などの機器を試すことができる施設として運営をしていくようです。対象者は、製薬会社、これから製薬事業を開始しようとする企業、大学などを見込んでいるとしています。
武田薬品が提供する研究施設
武田薬品が開放している湘南ヘルスイノベーションパークという施設について、自分は恥ずかしながらまったく知りませんでした。なので、ちょっと調べてみると、ちゃんとWebサイトがあり、このような説明があります。
湘南ヘルスイノベーションパーク (湘南アイパーク) は、2018年4月、武田薬品工業株式会社が湘南研究所を開放することにより設立された、企業発のサイエンスパークです。製薬企業のみならず、次世代医療、AI、ベンチャーキャピタル、行政など、幅広い業種や規模の産官学が結集し、エコシステムを形成することで、ヘルスイノベーションを加速する場となることを目指しています。
これをみると、様々な企業のために研究所の施設を開放していて、そこに参加する企業同士で連携をとって開発を進めていくというような感じのようです。さらに、それぞれの企業や研究機関をサポートするために、弁護士、公認会計士など、企業運営に関する法律的、経理的なサポートも受けられるという施設のようです。
こんなことして武田薬品に何のメリットがあるの?と思っていろいろ調べてみたのですが、意外と奥が深い考えがあることがわかりました。調べてみると、最近は製薬会社が多大な投資をして新薬を開発したり、イノベーションを起こすというよりも、新しいビジョンをもったベンチャー企業などを早期に見つけて、その企業に投資し、そして新しい企業や事業とともに一緒に成長していこうというのが一般的になってきているようです。
そのため製薬会社が研究施設などを開放することで、そこを利用する企業や研究施設と早期に関わりを得ることができ、その技術を利用できたり、新しい技術を開発する知見を得ることができるということのようですね。参加する企業としては、大手薬品の知見を活用できたり、ひょっとしたら研究開発の資本を得られるかもしれないというメリットがあるようです。
ここにニコンが新しい施設を作るということは、ニコン製品を利用して研究をしてもらえるかもしれないということで、ニコンにとってもメリットがあるし、参加する企業にとってもお試しとして機器を利用できるというメリットがあるのだろうと思います。ニコンは最近医療事業に力を入れているようですが、成功すると良いなと思いますね。
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