オリンパスは9月30日、デジタルカメラ製造・販売関連事業(映像事業)の譲渡に関して、独立系投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)と正式に契約を交わしたと発表した。
オリンパスが新設する完全子会社「OMデジタルソリューションズ」に映像事業を継させ、その株式の95%をJIP側に2021年1月1日付で譲渡する。
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オリンパスのデジタルカメラサイトより
新会社では、ZUIKO、OMブランドなどを生かしつつ、製品供給や開発を進めるとしている。代表には、オリンパスの映像担当役員・杉本繁実氏が就く。拠点は東京都八王子市で、販売統括や研究開発部門も移転する。映像製品の生産は引き続き、ベトナムの拠点で行う。オリンパスの映像製品のカスタマーサポートも新会社で引き継ぐ。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2010/01/news075.html
オリンパス映像事業の譲渡が正式に決定
ITMediaによればオリンパスとJIPが正式に契約し、これをもってオリンパスの映像事業譲渡が正式に決定ということになったそうです。オリンパスが新会社を成立し、その株式の95%をJIP側に譲渡する形になるようです。たぶん売却し、その株式分がオリンパスが手にする金額になるのだと思われますね。そして5%の株式をオリンパスが継続して所有するということのようですので、一定の影響力を残し、関係できるところは関係していくという感じなのかもしれません。
そして、新しいメーカ名は「OMデジタルソリューションズ」となるそうです。オリンパスの名前はカメラメーカとしては消えてしまうことになりましたね。
他の記事では、黒字化に向けて製造拠点を中期的にベトナムに移転してしまうようです。今でもオリンパスは高価格なレンズを長野県で製造しているそうですが、そちらもいずれベトナムへ移管されてしまうようですね。ただ、現在の製品のラインナップはほぼ同じ状態に保たれるようです。ユーザとしては安心ですね。
オリンパス名称は使えるのか?
気になるのはオリンパスの名称がカメラに使えるのかどうかです。様々な記事を見てみましたが、一つの記事でこんな記事を見つけました。
そこでVAIOを単体事業として外に出すことで、事業の特徴を把握。これまでの民生向け中心から転換し、その特徴が最大限生きるビジネス向け市場に販路と事業規模を絞り、黒字転換を達成した。オリンパスのデジカメ再生もこの経験を生かす方針だ。「オリンパス」ブランドは当面維持し、販売済み製品のメンテナンスも続行する。
この記事を鵜呑みにすれば、オリンパスブランドについては当面維持するということですので、しばらくはオリンパスのロゴがついたカメラが発売される可能性が高いと思われますね。
そして黒字化して、どこかの会社に売却するということはなく、そのままJIPが会社を所有し続け、持続可能な会社としての再建を目指すとしています。
他の記事では、オリンパスのカメラ事業に関して、ほとんど開発に対して投資が行われていなかったようで、技術陣も満足な開発ができない状況が続いていたようです。そのため、一部の社員は、今回の事業譲渡によって開発投資が増えるかもしれないと喜んでいる人もいるようです。JIPも必要な投資をすれば黒字化は可能としているようで、V字回復という可能性もありそうで期待できますよね。
そんなわけで、とりあえず発表からわかる内容では、オリンパスユーザもひとまず安心という内容じゃないでしょうか?ただ、こういう契約の合意や発表というのは、そのまま信じてしまってもいいものではなく、後から変わることはよくあることなので、注視していく必要はありそうですね。
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