スマホカメラではAIによ補正が一般的になっているようです。
iPhone XとXS/XS Maxのカメラは、カタログスペック上は「1200万画素、F1.8(広角)およびF2.4(望遠)のデュアルカメラ」で共通だ。しかし、iPhone XS/XS Maxでは撮像素子が大型化されたほか、新搭載のチップ「A12 Bionic」で画像処理能力が強化されたことで、背景をぼかして被写体を際立たせたり、人の顔をより美しくみせることが可能になった。
A12 Bionicは、iPhone X/8/8 Plusに使われていた「A11 Bionic」に比べ、ニューラルエンジンの処理性能が最大9倍にアップしたという。同じチップ内に含まれるCPUやGPUも強化はされているが、ニューラルエンジンの性能向上幅はそれらよりはるかに大きなものとなっている。今回の新製品においてアップルは、スマホの進化の方向は機械学習、すなわちAIにあると宣言した格好となっている。
ただ、各社が「AIチップ搭載」を声高にアピールする一方で、消費者にとってのわかりやすいメリットが、現在でもカメラ機能だけにとどまっているのは、興ざめな部分でもある。
機械学習の推論処理が高速化されると、従来はクラウド上のサーバーの力を借りなければできなかったことも、手元の端末だけでスピーディに行える。AIチップ搭載スマートフォンでは、カメラの画角の中に何が写っているか、それがどんな場面かを瞬時に判断し、シーンに応じた最適なパラメータを呼び出すことで、人が見たときに「より美しい」と感じられる写真を作り出すことを可能にしている。
しかし同様の機能は、コンパクトデジタルカメラもずっと前から搭載していた。もちろん、数年前のコンデジよりも最新のスマホカメラのほうが美しい写真を撮れる可能性は高いが、AIチップによってこれまでになかった新機能が実現したというのは言い過ぎだろう。
背景をぼかしたポートレート撮影も、確かに初めて目にすると感動的だが、すべてのスマホユーザーが毎日朝から晩まで人物を撮りまくるわけではない。情報発信力の高い若者には嬉しい機能かもしれないが、「背景のぼけが素晴らしい」だけで、10万円もするスマホに食指が動く人がどれだけいるだろうか。
(記事を一部引用しています)
人工知能搭載する製品が増えてきそうですね。
最近のスマホはAIチップを利用して様々なことを実現しようとしています。AIチップとは、なかに汎用の人工知能が入っているチップではなく、AIを利用した機械的な学習や、推論に必要な計算に特化したチップです。つまり、カメラで言うと画像解析などが得意なチップということになりますね。
スマホでは、撮影された画像が、どのような画像かを判断して様々な補正を行っています。
例えば空を撮影した場合には、青色をより青色に見せるような補正をしています。人物であれば、より肌を人間がきれいだと思う肌色に修正します。中にはシミ、そばかす、しわを取り除いてくれるものもあります。自然を撮影すると緑はより緑色に補正し、逆光であればその場所などから判断して撮影者が狙った露出を自動的に行うというようなことをしているようですね。
またボケに関しても、最近は2つのレンズ搭載が当たり前のスマホですが、この2つのレンズを利用して被写体の奥行きをAIで判断し、背景のボケをデジタル的に行う機種もでてきています。
このようにスマホですとAIが判断して自動的にすべてを補正してくれるため、非常に簡単に人がきれいと思う写真を撮影してくれます。そのため、スマホから一眼レフやミラーレスカメラに移行した人の一部には、スマホにようにキレイに撮影できないし、写真全体にピントが合わない(センサーサイズが大きいので背景がボケてパンフォーカスにならない)と不満に感じる人もいるようです。
今後、カメラメーカとしては、このようにデジタル的に補正された画像が当たり前のスマホユーザを対象に商品を販売していくことになるわけですが、カメラはカメラでできるだけ撮影された画像を忠実に吐き出すのがいいのか、ユーザが望むように様々に補正した画像を吐き出すのがいいのか、判断を迫られるようになるように思えます。報道写真、芸術写真用などプロユースと、一般的な消費者が使用するカメラでは別々の絵作りをしなければならないような時代がくるのかもしれませんね。
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(記事元)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180930-00000004-bcn-sci
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