キヤノン 車載カメラの特許
キヤノンが車載カメラ用の特許を出願していることがあきらかになりました。どのような特許なのでしょうか?それでは記事をみてみましょう。
【0002】
移動体の後方を撮影するように移動体に取り付けられたカメラには、主に以下二つの用途がある。通常走行時に移動体の後方を確認するために設けられた電子的なルームミラー(以下、電子ルームミラーという)に表示する画像を撮影する電子ルームミラー用途でカメラが用いられることがある。この時、カメラは従来のルームミラーで視認されていた領域を、従来のルームミラーと同等以上の視認性で確認できるように、解像度や撮影可能なダイナミックレンジが必要とされる。【0003】
一方で、後退時に移動体の後方を確認するため、移動体の後方を広い画角で撮影する後方監視用途でカメラが用いられることがある。運転手が移動体を操作して後退させる際には、移動体の予定される経路に侵入する可能性のあるオブジェクトを運転手が認識できるように移動体の後方を広く撮影できる画角が必要とされる。したがって、カメラには、移動体の後方の近傍の領域を含め、後方から接近してくる別の移動体等から直近の後方真下までを幅広く視認する為に上下に広い画角が必要とされる。【0004】
特許文献1では、車両の周辺の物体の検出及び車両の発進操作の有無に応じて表示手段の表示モードを切り替える車両周辺監視装置が提案されている。(中略)
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の車両周辺監視装置では、移動体の後退時に求められる画角は満たすことはできるものの、通常走行時に求められる視認性、すなわち高解像度な画像を満たすことができない。【0007】
そこで本発明のカメラシステムなどは、電子ルームミラー用途および、及び後方監視カメラ用途のいずれにも使用可能な画像を取得することが可能とすることを目的とする。
広角と高解像度を満たすレンズか
特許の内容を読むと、電子ルームミラーとバックモニターを兼用できるようなシステムとして考案されているようです。
バックモニターの場合は低解像度でも広い画角が必要で、バックモニター向けとして開発されたカメラでは電子ルームミラー用の画角は狭くても高い解像性能やダイナミックレンジ性能を満たすことはできなかったようです。そのため、なんとか工夫して一つのカメラで両方の要求を満たすカメラとして開発されたようですね。
具体的にどのような設計になっているのかは特許の内容を読んでもよくわからなかったのですが、レンズの中央部に高い解像性能のあるレンズを利用することで電子ルームミラーとバックモニターの両方に対応させているように読めます。
これまではわざわざ2台のカメラを設置しないといけなかったようですので、これができるとコスト的にもメリットになりそうですよね。また、バックモニターの画像をそのままドライブレコーダーとして記録も可能と思いますので1台3役として利用できそうにも思えます。
(記事元)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-24850
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コメント
コメント一覧 (1件)
実施例のない概念だけの特許申請なので内容を見ても分かりにくいですね。
2焦点レンズなのかもしれませんが一つのセンサーに二つの画像が入ってしまうので
どうやって分離するのか分かりにくいですね。
また模式図から広角と高解像度で視線の方向が変えられるようです。
文中にも同様の記述があります。
車載センサーは連続的に撮影していることからデータが膨大にならないよう
高画素センサーは使いにくいのでこのような概念が生まれたと考えられます。
そうでなければ広角で撮影して切り出しで済むはずです。