キヤノン新レンズの特許
キヤノンが新しいレンズの特許を出願していることがわかりました。最近、キヤノンからレンズの特許が多く公開されていて、同時期にかなり多くのレンズを開発し、特許の出願をしていることがわかります。
それではどのようなレンズなのか中身をみてみます。
焦点距離 18.20
Fナンバー 2.90
半画角 45.00
像高 18.20
レンズ全長 63.45
BF 12.94焦点距離 16.48
Fナンバー 2.90
半画角 47.84
像高 18.20
レンズ全長 63.19
BF 12.54焦点距離 20.10
IPForce
Fナンバー 2.90
半画角 42.16
像高 18.20
レンズ全長 63.99
BF 11.16
特許では複数のレンズの実施例があるのですが、似たような実施例については代表的なものを引用しています。上記の内容から、以下のような仕様のレンズであることがわかります。
18mm f/2.8
16mm f/2.8
20mm f/2.8
どのようなレンズなのか?
まず、これらのレンズですがバックフォーカスが短いためミラーレスカメラ、またはレンズ固定式のカメラやビデオカメラ用のレンズであることがわかります。
問題は像高と半画角です。像高は、通常一眼レフですと43mmの半分の約21mmほどなければならないのですが、それには少し足りません。ただイメージサークル外は真っ暗になるわけではないので、これもフルサイズ用のレンズとして利用することも可能なように見えます。そして、APS-Cでは約14mmほどの像高ですので、それにしてはやや大きめであることがわかります。
そこで、焦点距離と画角からセンサーサイズを計算してみたところ、どうやら画角的にぴったりなのはAPS-Hセンサーであることがわかりました。もちろんこれは当サイトの解釈で必ずしもこの特許がAPS-H用のレンズであるとは限りません。
もし、仮にAPS-H用のレンズだとしたら、それぞれのレンズにはクロップファクターがかかりますので以下のようなレンズになります。
・24mm f/2.8
・20mm f/2.8
・26mm f/2.8
キヤノンは以前にもAPS-Hセンサーを搭載したカメラを発売していますが、今回もAPS-Hセンサー採用のカメラを発表し、それ専用のレンズ(APS-Cでも利用可能)として発売するという可能性はあるのでしょうか。
ところで、キヤノンは以前にAPS-Hサイズで1億2000万画素のCMOSセンサーの開発に成功したと発表しています。
APS-Hサイズで世界最高の約1億2,000万画素のCMOSセンサーの開発に成功
キヤノンは、APS-Hサイズ1で、世界最高画素数2の約1億2,000万画素(13,280×9,184画素)のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーの開発に成功しました。
キヤノンWebサイト
その後、2億5000万画素のAPS-Hセンサーも発表しています。
キヤノン、約2.5億画素・APS-HサイズCMOSセンサーを発売
全画素読み出しで約5コマ/秒 FPD検査など産業用途を想定
キヤノンは、約2.5億画素のCMOSセンサー「LI8020SAC」(カラー)、「LI8020SAM」(モノクロ)を10月下旬に発売すると発表した。
デジカメWatch
これをみると産業用に開発されたとありますので、産業用のAPS-Hセンサー専用のレンズとして開発された可能性はあるのかなと思います。
また一部の噂ではAPS-Hセンサーを搭載したEOS Rのプロトタイプをキヤノンが開発していたという噂もありました。またキヤノンが1億画素のフルサイズミラーレスを発表するという噂もかなりでてきています。
なので最近は1億画素以上の高画素がかなり話題になっているわけですが、今回のレンズは実際にはどのようなレンズになるのでしょうか?
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コメント
コメント一覧 (2件)
多分にフルサイズ用レンズの特許だと思うのですが、この前のズームの特許よりさらに像高が小さい値になっていますね(19.33と18.20)。フルサイズの長辺が36mmですから18.2×2=36.4で本当にギリギリのような気もするのですが、増高の定義?によっては、仰る通り、増高とされる外側も使用しているということでもあるのでしょうかね。また確かに半画角の値も小さく、製品で16mmと思われる特許は47.84ですが、実際のRF16mmは108.1で、半画角なら54.05でしょうから、結構差があります。シグマの50mmの特許を見ると、増高、半画角ともにこのようなことはありませんでした。私の方はどうもAPS-Hにはなじみがないですが、仰る通り特許では見分けのつかない時代に入ってきているのかもしれないですね。さすがにAPS-Hのデジタルカメラの発売はなさそうですので、やはりフルサイズなのでしょうけれど、21.6÷18.2=1.187なので、1/1.7インチセンサー(長辺7.4mm)用と1/2.3インチセンサー(長辺6.2mm)用の区別がつかない可能性は出てきたのかな、と思いました。(なお、素人の感想です)
当該特許の内容は6月8日に紹介された特許と実施例のレンズは同じ物ですね。
内容は幾つか変更点がありレンズの前群、後群の分ける位置が異なったことと
収差曲線のω(画角?)の変更により収差曲線が異なったことは分かりました。
他の部分については細かく読んでいないので分かりません。
キヤノンが同じレンズの内容を少し書き換えて2回目の特許出願をしている理由は
わかりません。
歪曲が大きなタル型なので電子補正前提のレンズですね。