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デジカメ生産台数のメーカ別比率が明らかになっています。
調査会社テクノ・システム・リサーチ(東京)によると、20年のミラーレスの生産台数計326万台のうちソニーが115万台で首位、キヤノンが105万台で2位だった。ニコンは25万台にとどまる。一眼レフは計239万台のうち、キヤノンが171万台、ニコンが65万台だった。
カメラ映像機器工業会によると、ミラーレスの20年世界出荷は前年比25.9%減の293万台となった。一眼レフは237万台(47.3%減)だった。
記事そのものは、カメラメーカの主戦場から一眼レフからミラーレスカメラに移行しているということを記述している内容なのですが、その中でも面白いデータがありましたのでご紹介したいと思います。
具体的に数値を引用してまとめてみます。まずは、2020年のカメラの出荷台数についてです。
・テクノシステムリサーチによるミラーレスの生産台数 326万台
・テクノシステムリサーチによる一眼レフの生産台数 239万台
・カメラ映像機器工業会によるミラーレスの出荷台数 293万台
・カメラ映像機器工業会による一眼レフの出荷台数 237万台
これをみると、テクノシステムリサーチによる生産台数と、カメラ映像機器工業会の出荷台数が、ほぼ一致していることがわかります。なので、これらの数値は2020年の全世界における生産/出荷台数を表しているのだろうことがわかります。そして、出荷台数より生産台数のほうが多くなっているわけですが、これは生産しても出荷せず在庫として残っていたり、出荷中や出荷待ちになっている可能性があり、これだけの数値の違いとしてでてきているのではないかと思いますね。
メーカ別販売比率
そして、次に興味深いのはメーカ別の販売比率が記述されていることです。これも上記のようにまとめてみたいと思います。
・ソニーのミラーレスの生産台数 115万台
・キヤノンのミラーレスの生産台数 105万台
・ニコンのミラーレスの生産台数 25万台・キヤノンの一眼レフの生産台数 171万台
・ニコンの一眼レフの生産台数 65万台
このように並べてみると、ちょっと衝撃的な数字になっていることがわかります。
まず、ソニーとキヤノンはミラーレスでも同等の生産台数になっていることがわかります。これはちょっと意外だなという印象でした。というのもフルサイズミラーレスの兼ね合いからソニーが独走状態というイメージが強かったからです。キヤノンに関してはEOS R5とEOS R6が好調なことに加え、EOS Kiss MなどのAPS-Cミラーレスも充実していて売れていることが影響しているのかなと思います。逆にソニーはα6600など比較的高価な製品が多いことが関係しているのかもしれません。
そして、一眼レフとミラーレスの出荷台数についても、2020年については、ほぼ互角というような感じなのですね。カメラ映像機器工業会によればミラーレスが293万台の出荷で一眼レフが237万台の出荷なので、およそ50万台しか違わないのかという印象でした。そのなかでもキヤノンは171万台を生産しており、それだけ売れているということになるのだと思います。
逆に驚きなのはニコンですね。キヤノンがミラーレスでソニーに肉薄しているのに対し、ニコンはそれら両者の4分の1ほどしか生産していない計算になります。そして、一眼レフに関してもキヤノンのおよそ3分の1しか生産していないことになり、一眼レフでもキヤノンに対して大きく差を広げられている結果になってしまっています。
もちろん、この手のランキングや統計には様々なトリックのようなものもあるのも事実です。例えば、テクノシステムリサーチの数値は生産台数ですので、実際に販売された台数ではありません。またカメラ映像機器工業会の出荷台数との異なる数値です。しかし、需要がないのに大量に製造する意味はなく、在庫数管理が厳しい現在では、生産台数=需要の多さを表すこともできると考えられます。そう考えると、ニコンカメラの需要は市場ではかなり低迷していると考えることができそうです。
さらに、ニコンは数を追わない戦略を追っているので、生産台数や出荷台数は関係ないという考えもできると思います。しかし、だとしても特にソニーのミラーレスの4分の1しか売れていないということは、いくら出荷台数を追わない戦略だとしても、やや少なすぎるのではないのかな?という印象です。
今回の記事では、やはりキヤノンは強いのだなと思う反面、ニコンは一眼レフでもキヤノンに迫ることができておらず、少し残念だなという印象です。
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コメント
コメント一覧 (5件)
こういう調査って、オリコンみたいに50店舗の売上x 係数で算出しているのだとしたら
かなり実態とかけ離れている可能性がありますね。
キヤノンに聞いても素直に教えてくれないだろうし、かといって全世界の販売店に聞いて回るわけにもいかないでしょうし。
BCN(自身のPOSデータ使用、国内のシェア)は20年10月の記事で、一眼レフを含むレンズ交換型の中でフルサイズミラーレスの直近の月間シェアが10%に到達と言っていました。APS-Cミラーレスは60%です。日本は世界に比べてミラーレスの比率が高い、ニコンのミラーレスシェアは日本で低く世界で高い等もわかっているわけですが、基本的に2強なのは確かなのでしょう。フルサイズミラーレスはソニー、キャノン、ニコン、パナソニックの基本四社しかないので(シグマやライカは除かしてもらってますが)、それぞれ頑張ってほしいですが、輪をかけてパナソニックのフルサイズミラーレスの台数はかなり小さいと考えていて、心配しています。まだニコンの方がフルサイズでないのはZ50だけなので、ましではないかと思っています。
あまりにシェアが低いと心配ですが、ニコンの数を追わないというのは理解できないことはありません。まずはAF強化に頑張ってもらって、そしてデザインをどうにかしてほしいと思います。好みもあると思いますが、同じデザインで各々の機種が個性を削がれ、かわいそうです。どうも、ところどころにフレンドリーでない印象、以前のニコンってこうだったかな他、個人的にですが理解しにくい部分があったりします。
2019年の数字もネットに転がってるんだから、それと比較して記事を書けよ。
そうすれば、前年比でソニーが50万台減ってキヤノンが11万台増えたという事実が見えるだろ。
infoの管理人やライフの管理人もそうだけど、なぜにちゃんと調べて絶対やっとくべき比較をしないのか。
これ産経の記事紹介してるだけなんだから、文句は産経に言いましょう。
ミラーレスの各社シェアが2年前では考えられない状況になりましたね。
キヤノンがここまで伸びる事は想像も出来ませんでした。
ニコンが伸びないのは寂しい気もしますが 所有の Nikon1 V2 は動作が
キビキビ動くと言えず世界初めてのレンズ交換式ミラーレス DMC-G1 に
さえ負けます。
ファームウェアの開発を強化しない限り中々手にとってもらえないかも
知れません。