すでにキヤノンのフルサイズミラーレス用イメージセンサー駆動の最初のデュアル手ぶれ補正の特許を知っている。このことはまた、キヤノンは彼らの来たるべきハイエンドフルサイズミラーレスのモデルにボディ内手ぶれ補正が搭載されることを確認するものだ。
(記事を一部意訳しています)
気になるキヤノンのボディ内手ぶれ補正
キヤノンのボディ内手ぶれ補正に関する特許が出願されているという話です。なので間違いなく次のキヤノンのフルサイズミラーレスにボディ内手ぶれ補正が搭載されるという記事のようですが、そうは簡単なこととは思えません。
例えば、キヤノンはすでにボディ内手ぶれ補正の特許を、この特許は一眼レフ用のものですが出願しています。要約を引用するとこんな感じです。
レンズシフト方式の像振れ補正装置とイメージャ駆動方式の像振れ補正装置の協調駆動開始による不連続性による画像劣化、及び、電力消費の増大を防ぐことができる撮像装置を提供する。
【解決手段】レンズシフト方式の第1像振れ補正手段と、イメージャ駆動方式の第2像振れ補正手段と、露光開始指示を行う露光開始操作手段と、露光開始操作手段が操作されるまでは、第1像振れ補正手段のみを駆動し、露光開始操作手段が操作され、露光が行われている間、第1及び第2像振れ補正手段の協調駆動により像振れ補正を行わせる像振れ補正制御手段(#103~#108)とを有する。
で、この特許が公開されたのが2009年です。もう10年ぐらい前にキヤノンはボディ内手ぶれ補正に関する研究をして特許まで出願していますので、特許を提出していたからといって、ボディ内手ぶれ補正が搭載されるとまで考えるのは少し早計かもしれません。
次期EOS Rで搭載される?
あちこちで出ている噂では、次のEOS Rにはボディ内手ぶれ補正が搭載されるのではないかという噂が多いですね。ただ、次のEOS Rが何になるのかというのが情報がいろいろあります。高解像度版EOS Rという話もありますし、EOS R Mark IIという説もあります。さらにプロフェッショナル用のスポーツ撮影用のEOS Rという話まであるので、いったいどのタイミングでどのモデルにボディ内手ぶれ補正が搭載されるのか興味のあるところですね。
また、これまでは交換レンズ内のレンズエレメントを駆動させて手ぶれを防止するレンズ内手ぶれ補正と、本体内にあるセンサーを駆動させて手ぶれを補正するボディ内手ぶれ補正があり、それを協調的に駆動させて手ぶれを補正する、いわゆる”デュアル補正”が一般的でした。手ぶれの種類によって、レンズ内での補正のほうが効果的だったり、ボディ内での補正のほうが効果的だったり得手不得手があります。なので手ぶれの種類によって不得意な手ぶれの場合には利用しないなどして、レンズとセンサーの手ぶれ補正が協調して動いています。
ですが、以前に噂では「トリプルコンボ」といういわゆるトリプル補正の可能性というのも考えられているという噂もありました。それはレンズ内手ぶれ補正(レンズシフト)と、ボディ内手ぶれ補正(センサーシフト)と、電子式手ぶれ補正を組み合わせるという方法のようです。
電子式手ぶれ補正についてはキヤノンはレンズと協調するボディ内電子手ぶれ補正をEOS M6 Mark IIで搭載していて実績があります。さらに、これにセンサーが駆動するセンサーシフト方式を組み合わせると「トリプル補正」が可能になるわけですね。
通常であれば、キヤノンほどの会社であればボディ内手ぶれ補正なんかは簡単に作れると思うのですが、ここまで発売されていないのはかなり画期的なボディ内手ぶれ補正を考えている可能性もありそうです。それが上記のレンズシフト方式と、センサーシフト方式と電子式手ぶれ補正を組み合わせた「トリプル補正」で、あまりに複雑で開発が遅れているというような可能性もありそうですね。
もちろん「トリプル補正」については海外で噂になっているというだけで実際に発売されるかどうかはわかりません。ただ、そのような可能性もあるのかな?と考えてしまいますよね。次のキヤノンのフルサイズミラーレスに期待ですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
コメント
コメント一覧 (1件)
手ぶれ補正の話題は尽きませんね。手ぶれが抑えられると、あの重たい三脚を持ち歩く事から開放されますし、イメージャーをずらしたハイレゾ撮影もより容易になるでしょう。誠に良いことです。
ただ、例え遠景を切り取った風景であっても、時々刻々と移り変わっていく時間は誰にも止めることは出来ません。いわんや動体の撮影では被写体によるぶれは避けられませんので、意図的なスローシャッターを切る場合を除いては手ぶれ補正は無力です。
各社の売り上げはこのサイトでも話題になることが多いのですが、私は各社に故障発生率(修理受付数)なんかを公開してもらいたいですね。(絶対にしないけどね。)あれだけの質量を持った精密部品であるイメージャーが、ボディ内でびんびん動いたら耐久性が低くなるのは子供でも予想が付きそうです。
やはりこれからのカメラの進むべき道は、光を受け取るイメージャーのダイナミックレンジをもっと上げる事だと思います。より低感度やより超高感度でもノイズ等を気にせず使える画像が出せるようになれば、基本的に手ぶれ補正を搭載しない方がカメラの信頼性は上がると思います。