・3030万画素 フルサイズCMOSセンサー
・天体撮影用赤外線感度
・DIGIC 8描画プロセッサ
・4k30、4k20ビデオ
・C-log、10ビットHDMI出力
・デュアルピクセルCMOS AF
・369万画素有機ELビューファインダー
・3.15インチ210万画素チルト式タッチスクリーン背面液晶
・拡張ISO 50~102,400
・WiFI、Bluetooth、UHS-II SDメモリカードスロット
・マルチファンクションバー、デュアルピクセルRAW
世界初となる天体撮影用フルサイズミラーレス
キヤノンが世界初となる天体撮影用フルサイズミラーレスの画像と仕様の詳細が流出しているようです。まず仕様としては、ほぼEOS Rとスペックが同じで、細かい部分を天体撮影用に改良しているということのようです。画像をみる限り、ほとんどEOS Rと区別がつかないという感じになっていますね。
天体撮影用のカメラは普通のカメラと何がちがうのかというと、主にイメージセンサーのフィルターの改良と、そしてイメージセンサーそのものをノイズ耐性の強いセンサーを選別して搭載しているようです。
まずフィルターについてですが、通常のフィルターは人間の見た目のように自然に撮影できるよう調整されていますが、天体撮影用のフィルターではHα線という主に水素原子が放射するスペクトル領域の感度を上げるように調整されているそうです。それによって星雲などがキレイに撮影できるということのようですね。
そしてCMOSのイメージセンサーにはランダムノイズといって異なる画素にランダムに発生するノイズがあるのですが、そのノイズの耐性の高いセンサーを選別して天体撮影用として採用しているようです。このランダムノイズはどうしても発生してしまうものなので、通常は様々な技術でノイズを低減させているのですが、天体撮影ではこれが問題になります。というのも、小さな一つの星の点がノイズなのか星の明るさなのかわからないからです。なのでできるだけランダムノイズの発生しないノイズを採用することで、撮影した星をノイズとして消してしまうことを無くそうということのようですね。
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なぜ水素原子が放射するスペクトル領域なのか
宇宙というと真空でまったく何もないと思われがちですが、実はかなりの元素があり、例えば宇宙では重量比で73%が水素で存在しています。あくまで平均値ですが、宇宙空間の1立方センチメートルあたり1個か数個ぐらいの水素原子があると言われています。それらが何億年という時間を経て密度が高くなっていくと星雲とか星間ガスとかになるわけですが、主な物質は水素です。なので、それを撮影しようとしているので水素のスペクトルとしてよくみられるHα線を撮影できるようなシステムにする必要があるというわけですね。1立方センチメートルあたり1個の水素ってかなり多い数じゃないかと思われるかもしれませんが、地球上の1立方センチメートルあたりには空気を構成する元素は2000京個以上のはずですから、宇宙のほうはとんでもなく真空で何もないと言えると思います。
ちなみに何億年という時間をかけて少しずつ集まった水素は、自分自身の押しつぶされるような感じになって水素同士が結合してヘリウムなどに変化したりします。それが今の太陽で、核融合です。さらに太陽では、どんどん元素同士が核融合していくわけですが、核融合できるのは鉄までで、鉄は安定しているのでそれ以上は核融合することが難しくなります。なので宇宙には(地球でも)鉄より小さなの原子番号の元素は豊富にありますが、それ以上の元素は貴重な元素です。金、銀が高い理由がよくわかりますね。
というわけで、ちょっと話がそれましたが、キヤノンの天体撮影用のカメラの新製品を待っていた人には嬉しい製品ですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
(記事元)http://thenewcamera.com/a-bit-more-about-canon-eos-ra-and-major-specifications/
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