撮影後にピントを変更できる交換レンズが発売
K|Lens Oneに搭載されている「Image Multiplier」は、レンズが捉えた光線を9つの画像に分割し、カメラセンサーに投影します。この9つの画像は少しずつ撮影角度が異なっており、いわば「9台のカメラを同時に並べて写真を撮影している」感覚に近いとのこと。人間は右目で捉えた映像と左目で捉えた映像の間で生まれる視差から物の奥行きを判断しています。K|Lens Oneは9つの画像で生まれた視差を利用して、専用ソフト「SeepDee」のAIアルゴリズムで画像の深度を計算するというわけです。
-Gigazine
撮影後にピントを変更できる交換レンズが発売されるようです。メーカはK|Lensというメーカで、Webサイトはこちらになります。いわゆるベンチャーでクラウドファンディングを募って生産しようとしているようですね。
仕組みはよくわからないのですが、このレンズを利用すると、ちょっとずつ角度が違う画像として、9つの画像に分割され、カメラのイメージセンサーに投影されるとしています。下記の画像は分割された画像のイメージ画像です(実際にこのように保存されるわけではありません)。
感覚的にいうと、レンズのそれぞれ左上、上、右上、左、中央、右、左下、下、右下で得た画像をそれぞれ分割して、イメージセンサーに投影させ、それを撮影するということをしているようです。
そして、人間が右目と左目に移る画像(動画)の差異から立体的な画像を脳が作りだしているように、これらの9つの画像から被写体ごとの奥行きがわかるので、中央の画像から計算して立体的な画像やボケを作りだすことができるということのようです。
そして、それは撮影された画像や動画データから、撮影後にPCによって処理することで実現されるそうです。
ピントを変更できるでなくボケを変えられるレンズ?
これらの内容をみると、どうやら撮影後に自由にどの被写体にピントを合わせることができるというより、従来は複数のレンズやカメラで実現していた立体的な動画の撮影を、1本のレンズで実現できるレンズとか、被写体の奥行きを1本のレンズで計算することができるので、パンフォーカスで撮影して被写体の深度情報から、自在に背景ボケと前ボケを設定できるレンズなのかなと思いますね。
あとからピントが合っている場所を変更できるというカメラは確かにありますが、仕様や原理をみると、それとはちょっと違うように思います。
自分の理解力がないだけかもしれませんが、実際にはどのようなレンズなのでしょうね。皆さんはどう思いますか?
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コメント
コメント一覧 (1件)
「後からピントを変えられる」で合ってるように思います。
焦点距離と画角内の各被写体の距離情報(深度)が分かれば、与えたF値とピント位置に応じて被写界深度を計算してボケ量などを変えられるのかなと。
実際サンプル画像でも、中央のビンなどにピントが合っていて左端のグラスはボケてますから、パンフォーカスやフォーカスブラケットではないでしょう。
ちなみに、9分割の画像(カレイドイメージ)をRAWやJPGとして保存するそうです。カメラのファインダーやモニターにも9分割表示されてしまい撮りづらいので、専用の外部モニターを使うんだとか。
複数マウント対応の交換レンズですから、深度を数値データとして持つことはできませんし、画像そのものから後でわかるようにしてあるんですね。