Nikon Z 9のセンサーはソニー製?
信頼している情報筋は、もちろんNikon Z 9のセンサーはソニーによって製造されたものだと私に述べた。しかし、彼はまたそのセンサーはソニーによって特許が取得され、ニコンはそれを使用するライセンスを得ているとも述べた。
私はこれがネットでいくらか炎上するかもしれないことは分かっているが、これは信頼できる情報筋が述べたことだ(すべて正しかったα7IVの仕様を聞いた情報筋と同じ)。だから、これについても彼の言うことは正しい可能性がある。
とにかく噂には関係なく、ソニーはニコンのカメラについてかなり前から知っていたことを確信している。
Nikon Z 9に採用されているセンサーの製造メーカについての噂が掲載されています。その噂によれば、Z 9のセンサーはソニー製で、そしてニコンはそのセンサーを利用するのにライセンスを得ているそうです。ニコンがソニーの特許を使用していて、そのライセンスを得ているということは、当然ですが、ニコンはソニーに対してライセンス料を支払っていると推測されます。そして、これらの情報が物議を醸すかもしれないとしていまね。
まずは、そのニコンのセンサーに関してですが、ニコンのZ 9のサイトでは以下のような記述があります。
ローリングシャッターによるひずみを極限まで抑制、積層型ニコンFXフォーマットCMOSセンサー【NEW】
Z 9は有効画素数4571万画素、ニコン独自の積層型CMOSセンサーを新搭載。Z 7II比、約12倍の高速読み出しで、ローリングシャッターによるひずみを極限まで抑制する世界最速※のスキャンレートを達成しており、メカシャッターの要らない構造を実現しています。これにより、常にレリーズが静かでシャッター耐久性を気にせず大量の撮影が可能です。
このようにセンサーはニコン独自の積層型CMOSセンサーだとしています。そして、発見できなかっただけかもしれませんがZ 9には「裏面照射型」という記述はどこにもありません。
少なくともニコン独自の積層型CMOSセンサーと記述されているのにソニー製造でニコンがライセンスを得ているということはどういうことなのでしょうか?
ソニーに手の内を知られている?
通常、ソニーが開発したセンサーをそのまま流用しているのなら、そのセンサーを購入すればいいだけですので、別途ライセンス料を支払ってライセンスを得ているということは考えにくいと思います。ということは、考えられることは、ニコンがニコンの設計でソニーに製造を委託し、その設計のなかにソニーの特許に抵触する何らかの技術が含まれていることから、ニコンがソニーにライセンス料を支払っているという可能性です。これならセンサーはニコンが独自開発のもので、かつソニーが製造し、ソニーの特許使用のライセンスを得ていることの矛盾がなくなります。
もしそうだとすると、ここででてくるのが上記の「炎上するかもしれない」という部分です。製造をソニーにお願いしていたとしたら、ソニーはニコンがどのようなセンサーを使用したカメラを開発しようとしていたかをいち早く理解していたことになります。つまりNikon Z 9のセンサーからわかる基本性能はすでに理解していたことになり、ソニーはこの情報をもとにα1の後継機種の開発を計画することも可能になることになります。
そしてソニーが製造したセンサーですので、当然ですがソニーも同じ性能のセンサーを作ることができる製造能力がありますので、Z 9のセンサーをそのまま搭載することも理論的には可能になるということになるわけですね。この部分が炎上するかもしれないとしている部分だと思います。
しかし、注意する点が2つあると思います。まず一つはニコン独自ということからニコンによる設計なので、ニコンが取得している特許もセンサーで使われている可能性があり、簡単にソニーは同じ性能のセンサーを製造し自社で利用できない可能性があることと、もう一つはカメラはセンサーとイメージプロセッサと併せて完全に機能するので、センサーからだけではわからない仕様や機能もあるということです(もちろんイメージプロセッサもソニー製だったら無意味ですが)。
そして、もしソニーがNikon Z 9の基本仕様の一部を知っていたとしたら、それにあわせて次のα1やα9の開発をしていることは間違いないと思いますね。そうするとそれほど遅くない時期にZ 9と同等かそれ以上のカメラがでてきても驚かないということになります。
一応、契約時に製造を委託するにあたってその仕様を外部に漏らさない(同じソニーであっても別部門に漏らさない)という条項はあると思いますが、実際にはどうなのでしょうかね。いろいろ妄想を膨らませることができる、ちょっと面白い噂だなと思いました。
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コメント
コメント一覧 (8件)
このタイミングでこの噂を流したということは、SONYもZ9の反響に相当焦ってるんでしょうね。
ニコンとソニーってセンサーに関してずっと繋がりがあるわけですから特に不思議でも不自然でもないように思います。
むしろフルサイズミラーレスのセンサーで実績やノウハウのあるソニー以外にいきなりニコンが製造依頼してZ 9のセンサーを作れるとは思えません。
“炎上するかも”というのも一部のソニー嫌いのニコン信者の人が騒いでるだけのように思いますし、別にニコンはそのとき必要な性能のセンサーを必要な機種に搭載するというだけでしょう。
ソニーにとってニコンはお客様なわけでマウンティングし合う関係ではないのですから。
ソニーがα1 IIでZ 9の要素を取り入れてきたとしてもZ 9の魅力が下がるとは思えません。
一消費者の記憶では 2018 年 3 月にソニーからα7Ⅲが発売され同じセンサーと言われるニコンの Z6 が 2018 年 11 月に発売されたあたりから、ソニーにセンサーを握られているニコンはミラーレスでは勝てないといった論調が出始めたように思います。(個人的には Z6 の方が α7Ⅲ より優れたカメラだと思いますが)
もし Z9 がソニーセンサーだったとしたら同じ年の 3 月にフラッグシップ機として発売された α1 はソニーとしては Z9 のセンサーを納品する立場で得た情報に基づいて α7Ⅲ の再来を狙って Z9 にぶつけるつもりで開発、発売したもの、ということになりませんか?
幸い今時点では Z9 > α1 ということで評価が定まりつつあるように思いますが、ニコンはソニーと付き合う限り、これからも同様のリスクに配慮して製品開発を進める必要があるのかと思います。
FUJIが使っている高性能な26MセンサーをSONYは使用していないので、
SONYはあまり他社に対して縛っていないような感じがしますね。
使っているソニーの特許は何でしょうね。
このセンサーに何某かの機能を持たせるにはソニーの特許が
必要と言うことですね。
通常特許使用料は3%程度が相場なのでセンサー価格に特許使用料
として計上されていると思われます。
センサーに関し今回ニコン設計、新開発と言う言葉が無かった
わけですがソニー製とは思いませんでした。
>>Z 9には「裏面照射型」という記述はどこにもありません。
裏面照射型の基盤を処理回路で置き変えた発展型が積層型ですよ。
表面照射じゃ積層できないから、積層型センサーは記述に関係なく必然的に裏面です。
ニコンとSONYのある意味での協業は歓迎します。
一方心配なのがCANONです。ニコンがタワージャズかどこかで高画素積層センサーを調達できるのなら、もはやSONYの優位性は無く、CANONも早期に高画素積層センサーを開発しR1を発売できるだろうと思っていました。
ところが、やはり世界一のセンサー技術はSONYにしか無かったということであれば、果たしてCANONがSONYに追いつけるのか、という疑問が生じて来ます。CANONもSONYセンサーを使えば安くて良い製品がユーザーに渡るのにと個人的に思っています。
元来カメラという物は様々な部品を協調させつつ、巧みな設計技術で究極の性能を実現させる芸術的工業製品だったはずですが、電子化の加速により、使用する電子デバイスの性能がダイレクトに製品に跳ね返ってくるようになって来ました。
今回、Z9ではシャッター機構さえも廃してしまったため、その傾向は更に進んだと思います。特に撮像素子は進化も早く、デジタルカメラではその性能を左右する中核部品なので、この部分に拘るユーザーが多いのも頷けます。
ただ、フルサイズ用の撮像素子の出荷数などは、スマホや監視用カメラ、将来的に用いられるであろう車載カメラなどと比べると微々たる物で、各社が独自に開発することがカメラ業界にとって本当に良いことなのかなと常々思っています。昔はフィルムは同じメーカーの物を何の疑問も無く使っていた訳ですからね。
一部にはZ9は安価だという評価も有りますが、一般人からするとこの話の展開にはかなり無理があると思います。個人的には、このまま更に高価格になっていくと、写真を楽しむ人が益々少なくなって行くんじゃないかなと心配になったりしますね。
今後各カメラメーカーが、ユーザーの裾野を広げる為の努力を怠った場合、20~30年後にはカメラという文化自体ががかなり廃れてしまわないか心配です。