フルサイズミラーレスで最もレンズ設計の自由度が高いのはニコンのカメラのようです。
“value angle”は、過度に技術的要素に踏み込むことなく、カメラのマウントと全体の設計に強く影響を与える計算された数値だ。しかし、それ以上のものもある。それは、どれだけ賢明なレンズデザインができるか、どのぐらい光学技術者がデザインを責めることができるのか、一目でわからせてくれる。一言でいえば、それはカメラの可能性を表現しているものだ。
このアイデアの背景には、一般的に値が大きいほど有利で、それによって高い画質を得られるレンズ設計が可能になるということだ。
最近の富士フィルムサミットで、富士フィルムはXシステムの論議をするためにvalue angleという概念を紹介した。
(記事を一部意訳しています。画像クリックで拡大します)
富士フィルムがvalue angleという数値について説明しています。記事をみると、富士フィルムが作った言葉のように見えますね。富士フィルムいわく、この数値が高ければ高いカメラほど良いレンズ設計ができる可能性があるということのようです。
主なマウントの比較表は上記の画像のようになっています。左から、メーカ名、value angle、センサーのフォーマット、マウント内径、フランジバック、センサーの対角線長、マウント名となっています。Formatのkleinbildというのがフルサイズセンサーですね。44×33というのが中判センサーです。
数値の求め方ですが、以下のような計算式によって求められるそうです。
valueangle = arctan(2 × フランジバック) / (マウント内径 - センサーの対角線長))
この表をみるとAPS-Cセンサーが上位にずらっと並びます。どうしてこのようにAPS-Cセンサーのマウントが上位に来ているのでしょうか?
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これは恐らくですが、APS-Cセンサーのこれらのカメラは、すべてミラーレスです。従ってミラーレス専用設計の新開発マウントになっていることと、APS-Cセンサーはフルサイズと比較したら十分に小さいので、サイズ的に余裕のあるレンズを装着できるため、それぞれ十分に大きな内径をもつマウントとして設計できたのだと思います。APS-Cミラーレスの数値をみると、軒並み50以上の数値で、レンズ設計を重要視したマウントとなっているということが言えそうですね。
では、それよりさらに新設計となるフルサイズミラーレスのマウントはなぜAPS-Cより値が低いのでしょうか?
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これも想像になりますが、もしやろうと思えばAPS-Cセンサーなみのvalue angleの数値にすることは可能だったと思います。しかし、そうすると内径をもっと大きくする必要があります。それではマウントが大きくなってしまい、カメラの小型化というミラーレスの重要な目的の一つが達成できなくなりますし、レンズの鏡筒もかなり大きなものになってしまうため軽量化という目的も達成できなくなってしまいます。
なので、カメラ本体のサイズや重量、レンズのサイズや重量と、レンズ設計の自由度とのバランスから現在のZマウントやRFマウントが設計されたということが言えそうです。
ですが、ちょっと衝撃的なのはソニーのEマウントですね。どのような点でしょうか?
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11位にソニーのフルサイズミラーレスのvalueangle値が掲載されていますが、その数値は8.99となっていて、フルサイズミラーレスで最も設計の自由度が高いと思われるニコンのZマウントの40.26の約1/5という数値になっています。
ソニーのEマウントはAPS-Cではいい数値になっていますが、それはAPS-Cセンサーが小さくセンサーの対角線の長さが短いので数値は高いですが、より大きなフルサイズセンサーのマウントとしてはかなり小さいマウントということが言えそうですね。やはり、EマウントはAPS-Cセンサー用として開発したもので、いまのソニーのフルサイズミラーレスは無理矢理フルサイズセンサーを搭載したものと考えて間違いないように思えます。
決して、ソニーが質の悪いレンズしか作れないというわけではありませんが、技術的にはかなりハードルが高いということが言えそうですね。結果的に、それは開発の難しさや開発期間の長さにつながりレンズの価格に跳ね返ってくる可能性があるのではないのかな?と思います。
この点、ニコンはキヤノンよりも数値的には優れているため、よりレンズ設計の自由度が高いと思われるため、現状ではその点においては有利な立場にいるということが言えるのかもしれませんね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
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もはやオーディオオタの世界になりつつあるな、ユーザーガン無視
光学性能やらマウント径やらvalue angleやら開発車目線での評価に終始してて
ユーザー体験やらが無視されてる
チェキが売れてたりスマホが売れてる中未だに各社バラバラなマウント出し続けてる業界らしいわ
こんなんだからこれからもっとユーザーは離れて最終的にはプロユーザーの一部しか残らんだろうな
もっと体験ベース、使いやすさベース、サービスベースで競い合えよほんと
理想は統一マウントで好きなレンズボディが組み合わせられて、rawも共通、wifi転送も一つのアプリで、バッテリーも共通、
その上で性能だろうに。
マウントの優位性がうたわれるわりに、実際に出てくるニコンのレンズはさして安くもなければ、DxOMarkのスコアも伸びない。これはどうしてなんでしょうね。
誰が何と言ってもペンタックス好きだ。そんな私としてはK01の後継機種が欲しい。お手頃価格だけれども高性能。きっとペンタックスなら出来る筈です。ペンタックス用の互換レンズがあまり作られないのも寂しい。ペンタックスは永久に不滅です。