欧州連合 充電端子をUSB Type-Cへ統一へ
EUはEU域内で発売されるスマホ、タブレットなどの充電端子をUSB Type-Cに統一することに大筋合意したそうです。
欧州連合(EU)各国と欧州議会は13日までに、EU域内で販売されるスマートフォンやタブレット端末など電子機器の充電器の端子を「USBタイプC」に統一する方針で大筋合意した。欧州議会と理事会の承認を経て、2024年秋にも実施する見通し。米アップルはスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」などでUSBタイプCとは異なる規格の端子を採用しており、今後変更を迫られそうだ。
(中略)
デジタルカメラやヘッドホン、ポータブルスピーカー、ゲーム機なども対象に含まれるが、ノートパソコンにはさらに猶予期間を設ける見通し。アップルがアイフォーンなどで採用する「ライトニング」端子は事実上、排除される。今回の合意はEU内で効力を発揮するが、日本を含む他の地域でも今後標準となる可能性が指摘されている。
産経新聞
記事によれば2024年秋にも実施する見通しとなっていて、あとおよそ2年以内にEUではすべてのスマホ、タブレットの充電端子がUSB Type-Cに置き換わる見込みとなりました。
EUだけなのかよ!と思った人もいると思いますが、メーカがわざわざUSB Type-C仕様とmicroUSBなどの別仕様の製品を二つ生産するわけありませんので、これは事実上の充電端子のUSB Type-Cへの国際統一化が決定したということになります。
で、なんで当サイトで取り上げているかということですが、この充電端子の規格にはヘッドホン、ポータブルスピーカー、ゲームだけでなく、ノートパソコンやデジカメの充電端子もUSB Type-Cに統一されることが決定することになったためです。
今ではほとんどの製品がUSB Type-Cになってきていますが、まだまだmicroUSBやiPhoneのライトニング端子を利用している製品もたくさんあります。これが統一されるとユーザにとっては充電器やケーブルが使い回しできますので、非常に便利になると思いますね。
筆者の自宅ではiPhoneとiPad用にライトニングケーブルが2本、スイッチ本体とPS5のコントローラー用にUSB Type-Cが2本、Bluetoothイヤホン用にmicroUSBと異なる端子がごちゃごちゃしていて嫌気がさしているのですが、これが1種類にまとまると便利になりそうです。
カメラに関しても基本的には既存の充電器と、USB Type-Cケーブルが利用できるため本体充電にこれらのケーブルが使い回しができることになります(今でももうほぼそういう製品ですが)。カメラの場合、充電しながら動画を出力したいというパターンもあると思うのですが、その場合、USB Type-C端子一つで充電と動画データの出力が済むようになったりするのでしょうか?それともHDMI端子はそのまま残ることになるのでしょうか。動画に詳しくないのでよくわかりません。
本体経由の充電だけでなく、リチウムイオン電池のみの充電の場合もどうなるかが気になります。これまでのようにコンセントに直差しするタイプのままになるのか、それともUSB充電器経由でUSB Type-Cを刺して利用するクレードルタイプのようなものになるのでしょうか。
完全統一には遠い道のり
すでにほとんどの製品がUSB Type-Cへ移行しているので、最も影響があるのがiPhoneを製造しているアップルになるのだと思います。また一部メーカもmicroUSBや独自端子を利用していることもありますが、この場合は次の新製品までにUSB Type-Cを採用した製品に切り替えればいいので影響はさほどないのかなと思いますね。
PCやノートパソコンのUSB端子もすべてUSB Type-Cになるかというと、たぶんそうは簡単にはならないかもしれません。今回の合意は充電端子に関してのみですので、機器接続用の端子としてUSB Type-Aが残る可能性は高いです。
さらに充電器のほうの端子もUSB Type-Cでまとめられるのかどうかも、今回の情報からはわかりませんでした。充電器の端子もUSB Type-Cでまとまらないと、結局は、USB Type-CとUSB Type-Cケーブル、USB Type-AとUSB Type-Cケーブルの2本が混在することになるので、これまた結構面倒なことになりそうです。いっそのこと、どちらもType-Cでまとまるといいのですが。
Twitterいいねとリツイートのお願い
記事をよんで面白いと思ったら、Twitterでのいいねボタン、リツイートをしていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
コメント