まさに令和の米騒動 今なぜ半導体不足なのか?? 製造業に大影響も

世界的な半導体不足が日本の製造業を直撃

年明けになり、各自動車メーカが車の製造を減産するというニュースが入ってきています。具体的には、トヨタ、日産、スバルなどのメーカが減産を実施したり、工場の操業を一時停止する処置を行うそうです。

また日本国内のメーカにとっては、昨年の10月に発生した旭化成マイクロシステムの半導体工場の火災も大きな影響があったと言われています。この工場ではパワステ用の半導体や、スリップ防止のための半導体などを製造していたとされていて、多くのメーカでは他社へ代替生産を準備していると言われています。

旭化成の工場は、国内の音声を扱うメーカにとってかなりの影響がでているようで、オーディオ機器や、無線などを製造するメーカには影響が発生する可能性があるようです。そのため、これらのメーカが他社に生産を振り替えようと思っても、今度は世界的な半導体不足により、簡単に他社に依頼できないという状況になってしまっていて、製造にも影響がでる可能性が高まっているようです。

半導体は産業の米などと言われていますが、まさに令和の米騒動もいえそうな状態になっています。それでは、なぜ世界的に半導体が不足しているのでしょうか?それは以下のような影響が複合的に関係しているようです。

・各国での5G対応

最近になり5G対応端末が続々と販売されているわけですが、各携帯キャリアは5G対応基地局の設置を急いでいます。筆者が住んでいる地域では、いまではほとんど5G基地局がないのですが、今年の夏過ぎぐらいには、多くの居住エリアをカバーするという、かなり積極的な工事を実施することが明らかになっています。

このように新たに5G基地局を設置するなど、新しい通信設備が必要になるため、世界的に半導体の需要が旺盛になっていると言われています。

・新世代ゲーム機の発売

去年、PS5やXboxなど新世代の家庭用ゲーム機が発売されました。いまでもPS5などは手に入らないぐらい人気があるわけですが、これらの販売により一時的に半導体が不足する可能性があるとも言われていました。PlayStationやXboxはCPUもVGAもAMDの製品を利用しています。AMDは製品を外注するファブレス企業で、他社に製造を依頼しています。これらのゲーム機の需要が旺盛になると半導体供給能力の一部を消費することになりますので、その影響もあるのではないか?と言われています。

・巣ごもり需要

発売から数年が経過したSwitchなども、新型コロナの巣ごもり需要で売れている製品です。このほかにも、子供がずっと家に居るのでゲーム用のテレビを購入したですとか、家族がそれぞれネットに接続するのに便利な高速なWiFiルーターを購入したなどいう様々な巣ごもり需要があったようです。

・テレワークの導入

テレワークの導入で、自宅でWebカメラを使いたいですとか、自宅にはタブレットしかなかったのでテレワーク用のノートPCやデスクトップを購入したという人も多かったようです。このこともPCの需要を押し上げた要因と言われています。

・Amazonなどのデータセンター用途が好調

理由がよくわからないのですが、ここ最近、Amazonなどのデータセンターの設備投資がかなり大きくなっていたり、サーバ向けのPCがかなり好調なようです。半導体需要の30%はデータセンター増設やサーバ向けPCと言われていて、これらの影響はかなり大きいようですね。

・マイニング需要の復活

一時期はビットコインなどの価格が低迷したので、マイニング需要も一区切りついていたのですが、ここにきて再びマイニングの需要が復活しているようです。そのため、ビデオカードなどを購入する人が増え、半導体の需要を増やしている一因となっていると言われています。

・米中対立の影響

中国の半導体製造メーカの一つであるSMICがアメリカ政府から制裁を受けたため、他の半導体製造メーカへ依頼が増え、全体として製造のキャパシティを超えてしまい、必要な半導体を供給できない状況が続いているということも原因としてあるようです。

・特殊な車用の半導体

これは特に、車だけに言える問題なのですが、車用の半導体は、車と同等の安全性が必要なため、製造する工場が変わると、そのたびに再チェックする必要があるのだそうです。なので簡単に他社に移管できないということと、さらに車用の半導体の場合は利益が少ないので、製造が後回しになっているとも考えられているようです。

カメラ業界にも影響が?

ニコンでは、以前にCOOLPIX B600について、外部の協力会社からの部品供給が滞っているということから受注を一時停止するというアナウンスがありました。それ以外のメーカでは、現在は半導体などの供給不足に伴う公式な発表はありません。

ですがデジカメもセンサー以外にも様々な半導体製品を利用しているため、半導体不足の影響を受けそうで少し心配です。

ただ、カメラメーカの場合は、かつての熊本地震でソニーのセンサー工場が被災し、イメージセンサーの供給が滞ったことを経験しています。たぶん、そのときに半導体の供給が滞ったときにどうするか?というシミュレーションをしているはずで、このことが奏功し、現在も半導体の供給には問題ない可能性もあります。

半導体の供給は春には元に戻っているという意見もあれば、秋ぐらいまでかかるのでは?という見通しもあり、かなり不透明な状況です。日本のメーカに大きな影響がないことを祈ります。

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