1)ボディ内手振れ補正
ソニーは富士フィルムよりかなり長くボディ内手振れ補正を扱っているが、しかし富士フイルムの第一世代のボディ内手振れ補正は、ソニーのボディ内手振れ補正より勝っている。
その理由は単純で、小さなセンサーは、その安定させる重量がより小さいので、ボディ内手振れ補正がよりよく動作するからだ。
実際に、ボディ内手振れ補正を最も優先する場合には、APS-Cをも飛ばして、マイクロフォーサーズを使用したほうがいい。
2)連写速度(とその制限)
我々が言える一般的なことを言うと、小さいセンサーは、センサーからの高速読み出しが可能で、発熱が少なくなる。
もちろん、それはセンサー技術にも関係するが、イメージプロセッサの能力と他の要素にも関係する。α9には積層型センサーがありEVFがブラックアウトなしに20コマ/秒で撮影できるというのは、これが理由だ(ただし、とても高価がダイナミックレンズは低下する)。
3)動画
カメラの将来は動画も撮影できるハイブリッドカメラで、これはAPS-Cにとって重要なメリットの一つだ。
ソニー自身もビデオ撮影に関してはAPS-Cにアドバンテージがあると述べている。かなり早期にオーバーヒートの問題が発生することなく、よりよい性能でセンサーを高速に読みだすことができる。それは、より少ないローリングシャッター歪みになることを意味している。
APS-Cセンサーはフルサイズカメラの性能と同じ(かそれ以上)の性能を提供でき、カメラのサイズを巨大にしたり、カメラの内部の排熱するための巨大なファンを設定する必要もない。
4)画像処理された写真
スマートフォンの台頭により、既存の伝統的なカメラ市場は強く浸食されている。
このことはスマートフォンによる画像撮影がますます向上しているという事実と関係していて、それは特に画像処理された撮影のおかげだ。
センサーが小さければ小さいほど、処理速度が高速になり、発熱が少なくなるので、カメラが画像処理というマジックを行う時間を作れる。
5)オーバーヒート
大きなセンサーは、より多くの熱が生み出される。そして、それに対処することが難しくなる。小さなサイズの本体にフルサイズセンサーを押し込めるとどうなってしまうのか、ソニーのα7Cをみてみよう。
6)価格
今日現在、最も安い最新の技術のフルサイズミラーレスカメラは2000ドルだ。
しかしながら、同じようなセンサー技術と解像度(2400万画素、裏面照射型センサー、像面位相差センサー)でも、明らかに価格が安くなる。
そして、フルサイズミラーレスカメラがハイエンドのAPS-Cカメラの価格と同じにしようとすると、機能の削減という犠牲を伴って行われる。
7)初心者からプロフェッショナルまで
生まれてからプロフェッショナルという人はいない。
全員が少しの資金と少しの能力で、写真撮影への第一歩を踏み出す。
APS-Cはフルサイズセンサーより、幅広い顧客に魅力的になる可能性がある。
(記事を一部引用して意訳しています)
超小型フルサイズミラーレスの影響は?
FujiRumorsがAPS-Cミラーレスの今後について報じています。画像はソニーのα6600です。かなり省略していますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
記事によれば、超小型フルサイズミラーレスと言われているソニーのα7Cの噂を受けて、それでもAPS-Cセンサーは大丈夫というような意見を記述しています。
ちょっと長いので簡単にまとめてみます。
1)センサーサイズ(重量)が小さいほどボディ内手振れ補正が効果的に動作する
2)センサーが小さいほうが読み出し速度が速い
3)高速に読み出しできるのでローリングシャッタ歪みも少ないし、放熱の心配も少ない
4)高速読み出しができ、余った時間を画像処理の時間にまわせる
5)発熱が少ない
6)価格が安くなる
7)価格が安く新しい顧客を得られる
だいたいこんな感じでしょうか?確かにその通りだなという部分もありますし、ちょっと違うのかな?と思う部分もあります。皆さんはどう思いますか?
超小型フルサイズミラーレスという衝撃
盲点といえば盲点だったのかもしれません。シグマのSIGMA fpという存在もありましたが、とにかくフルサイズミラーレスを小さくしてしまえという発想は、ミラーレスのシェアの少ないシグマや、逆にミラーレスに関してシェアを十分に獲得できているソニーにしかできないことだったのかもしれません。
小さくしてしまえというのは、製品のサイズを小型軽量にできることで魅力的ではありますが、時には、その操作性や取り扱いを犠牲にする可能性があります。
例えば、カメラを小さくしてしまうと、グリップが小さくて持ちにくいとか、EVFが光軸上にないので使いにくいとか、本体に対してレンズが重すぎてバランスが悪いとか、カメラを小さくすることでボタンやダイヤルを配置できる数が減ってしまって使い憎くなるといった意見が出されることが多いですよね。
確かに、ハイアマチュアやプロフェッショナルにとっては、操作性や使い勝手などは重要なので、それらの意見は非常に重要だと思いますが、これからカメラを購入しようというアマチュアの人々に訴求するには、このような思い切った小型化というのは重要なのかもしれませんね。
フルサイズともなると、価格も高いですから、どうしてもハイアマチュア以上の人々が求めるような操作性や機能をどうしても実装しがちですが、そこを割り切っても小型にしてしまうという選択肢は確かにありなのかな?とも思います。
こういうことができるのは、さすがにソニーらしいなという印象ですよね。そして、この製品はかなり売れることになるのでしょうか?ビデオブロガー向けにカメラを振ってきたソニーの新しい挑戦といえそうです。
コメント
コメント一覧 (7件)
ZやRFはでかいレンズしかないので小型機を出しても意味がないのでSONYの独壇場ですね。
一般論的に言えば、フルサイズはAPS-C、マイクロフォーサーズとの比較でセンサーサイズの大きさに比例して、イメージサークルも大きくなり、レンズも大きくなります。
ボディは小さくできても、レンズはF値を暗くするなど性能を妥協しないと小型軽量化は難しい。
画素数もすでに多くの人にはもう十分だと思われるし、高感度性能も半導体の性能や製造技術の進歩、画像処理技術の進化で、スマホと同様に今後も引き上げられるでしょう。
メーカーは、スマホとの差別化や、利益確保で高価格帯へのシフトのために大型センサーへシフトしたいようですが、高価格商品でもあり、売上台数的にはそこまでは伸びないはず。そうなればカメラユーザー自体が減るということです。利益は確保できても。
フルサイズミラーレス機のボディが数万円レベルにまで下がれば別ですが無理でしょう。
イメージセンサーの大型化へのシフトは、消費者をさらにカメラから遠ざける結果につながる危険性があります。多くのユーザーはもはやそこまで必要ないから。
デジカメが日本製ガラケーのようにガラパゴス化して、「スマホで十分」という消費者をさらに増やす結果にならなければいいのですが。
ミラーボックスもプリズムも要らないんですから、そりゃ小さくできますけどミラーレスなら、工夫次第で。
ただ、それなりの光学性能を得ようとするとレンズはやはりでかくなりますね。
その辺、どうなのかなあと。
無理せずに軽量小型を望むのならAPS-CかいっそMFTの方が理にかなっているだろうって話は当然だと思います。
ま、みんながみんなフルサイズセンサーが必要なわけではないと思うんだけど、メーカーとしたら利益率高いですからねえ。
フィルム時代は、35mmフルサイズが、ハーフ、110他を最終的に寄せ付けなかったといってよいと思いますが、それは画質の問題が大きいといわれていたように思います。フィルムとイメージセンサーでは全く構造が違うわけですが、現在では、画質的にスマートフォンで十分だろうとサイズで真逆のようなことが言われているのが、感慨深いです。
個人的には、ソニー新型α7については、ソニーの35mmフルサイズコンパクトのRX1に他社が追随しなかった、リコーGRもフルサイズ化しそうにない、LUMIX GMシリーズもなくなった他から、超小型フルサイズミラーレスだからと言ってもな~、と思っています。。。最近はデザイン上の問題かもしれないですが、マウントは中央寄りですね。もっと左端(グリップ反対側)にあっても良いように個人的には思っているのですが。。。
センサーサイズについては難しいですね。。。現段階では、数でいえばフルサイズはいまだ少数派としか言えないようですが、でも勢いがあって、バリエーション他発展性のあるのがフルサイズ。APS-Cは残る、だけではなく、画素数他のバリエーションも含め、APS-Cには今後も発展してほしいですし、フォーサーズも1インチも頑張ってほしいです。
ソニーの小型フルサイズの流れができれば、APSの存在価値があまりない。
当然、各社追随するでしょうし。
将来的に残るのはスマホとフルサイズじゃないですかね。
ニコンとキヤノン、SONYが力を入れる商品がフルサイズで、
一番売れてるはずのAPS-Cはかなりおざなりで邪魔者扱いされてるってのが不幸な点なんですよね
ニコンとキヤノンの場合フルサイズインフラがあるのでAPS-Cは腰掛ってのはわかるんですが
その結果として素子が安いはずのAPS-Cの最適化が進んでないと
APS-Cの利点は小型化、疑似望遠、ストレージ量くらいだけれども7C以降の業界変化、フルサイズからのトリミング、毎年安くなるストレージ価格。
わざわざAPS-Cを作る意味がないんですよね。
マウントサイズが変わらないのでそれほど小型化できないでしょうし。
APS-Cはクロップとしてフルサイズの一機能という位置づけになるでしょうね。