カメラの発売サイクル
最近はカメラの発売サイクルが従来とは異なり、かなり違ってきていることがわかります。
ニコンやキヤノンのハイアマチュア以上のカメラの場合、概ねですが4年に一度のフルモデルチェンジ、そしてフルモデルチェンジの2年後のマイナーチェンジでした。エントリークラスになると早ければ1年、遅くとも2年に一度は新製品が発売されています。
しかし前述の通り、最近のミラーレスカメラの場合は、このサイクルが異なってきています。
ニコン、キヤノン、ソニーの最近の発売サイクルをみてみましょう。
ニコン
- Z 9 2021年12月24日
- Z 7II 2020年12月11日
- Z 6II 2020年11月6日
- Z 6 2018年11月23日
- Z 5 2020年08月28日
- Z 50 2019年11月22日
- Z fc 2021年07月23日
- Z 30 2022年08月05日
すべてではありませんが、ここ最近のニコンのミラーレスカメラの発売日をまとめてみました。こうして発売日をみると、2022年はNikon Z 30しか発売していないことがわかります。
そして、Nikon Z 6の発売日が2018年11月と考えると、いまもうすでにZ 6の後継機種が発売されていてもおかしくないと思います(同時に発表されたNikon Z 7も)。まして、Z 6IIがZ 6のマイナーチェンジであることを考えると、むしろ発売から4年以上を経過してるため、Z 6IIIの発売は遅すぎると言えるかもしれません。
これらの発売日の流れをみると、ニコンは一眼レフの時代と同様に、フルモデルチェンジは4年に1度、マイナーチェンジはフルモデルチェンジの2年後というパターンを踏襲しているようにも思えます。
キヤノン
- EOS R3 2021年11月27日
- EOS R5 2020年7月30日
- EOS R6 2020年08月27日
- EOS R6 Mark II 2022年12月15日
- EOS R7 2022年06月23日
- EOS R10 2022年07月28日
キヤノンは2022年にも多くの製品を発売したカメラメーカの一つです。特に印象深いのは、EOS R7とEOS R10というRFマウントのAPS-Cミラーレスの発売ではないかと思いますね。
しかし、キヤノンはEOS R6の後継機種であるEOS R6 Mark IIをEOS R6の発売の2年後に投入しています。しかも、EOS R6 Mark IIは、単なるEOS R6のマイナーチェンジという製品ではなく、AF性能などが向上したフルモデルチェンジといってもいいほどの進化をしています。わずか2年でフルモデルチェンジを投入してくるということはキヤノンの技術力や製造能力もあると思いますが、ミラーレスカメラ市場の覇権への意思を示しているといってもいいのではないのかなと思います。
また噂によれば、さらにEOS R5 Mark IIの可能性もあり、こちらもR6と同様に技術的に飛躍する製品になる可能性があるのかなと思います。
製品の更新を続けるソニー
それではソニーのミラーレスカメラの発売時期も確認してみましょう。
ソニー
- α1 2021年03月19日
- α9 II 2019年10月04日
- α9 2017年04月21日
- α7R V 2022年11月25日
- α7R IV 2019年09月06日
- α7 III 2018年03月23日
- α7 IV 2022年05月27日
- α7S II 2015年10月16日
- α7S III 2020年10月09日
- α7C 2020年10月23日
ソニーは昨年にα7R V、α7 IVを投入しました。ソニー製品については、α7 IVは前機種から4年経過してたらの発売となったわけですが、どちらかというとそれも発売間隔が長いほうで、どちらかというと矢継ぎ早に製品を投入しているように思えます。
ただ、最近はどちらかというとソニーの場合、近年は半導体不足や新型コロナウイルスの影響をかなり受けていた影響が多い可能性もありそうです。αシリーズの新製品の噂は以前からずっとありましたが、その都度、新型コロナウイルスの影響で延期されたという噂も流れていました。そのため、製品を発表したくてもできなかったという側面があった可能性が高いと思います。
こうしてみると、全般的にですが、キヤノンやソニーは順調に新製品を発売したり、機能向上をつねにしている状態に見えます。
一方、ニコンについてはNikon Z 9で巻き返すためのイメージプロセッサの開発待ちであったり、Z 9のバックオーダーの解消待ちといったところが見え隠れした印象で、2022年までのニコンは「待ち」の年だったのではないかと思いますね。
そのおかげでニコンにとっては、本来の売れ筋といってもいいZ 6やZ 7シリーズがどんどん陳腐化していくという状況になっていて、あまりよくないのではないのかなと思います。ニコンにとってはZ 9に搭載するイメージプロセッサをすぐにでも入手して新製品への展開を行いたかったはずだと思います。これが新型コロナウイルスやサプライチェーンの問題によって新しいイメージプロセッサ手に入れることができなかったのか、それとも技術力や資本に問題があったのか、そのあたりは非常に気になるところではないのかなと思います。
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コメント
コメント一覧 (7件)
たったの2年で6mkⅡが出るとは思ってもいませんでした。
2年待てば良かったかも
この勢いで行けば2年後mkⅢなんですかねぇ
正直言って勢力図的に今はもうキヤノンとソニーの2強になったのだと思います。
ソニーはキヤノンに、キヤノンはソニーに隙を与えないよう、遅れを取らないようにバチバチとパイの取り合いをやってるといった感じに見えます。
ニコンはこの2社のシェア争いの流れには乗らずマイペースにニコン流でやっていくのではないでしょうか。
もしかしたら虎視眈々と首を狙ってるのかもしれませんが。
一眼レフ時代ですが、2010年以降は、ニコンは新モデルから2年でマイナーチェンジをやってましたよね。D800からD810とか、D4からD4sなど。
同時期のキヤノンは5D3から5D4は4年。1DXから1DX2まで4年。この頃はキヤノンの方が遅かったと思います。ニコンはD600から610も事情があったとはいえ早かったですよね。
ニコンは、ニコンZ9で確実にプロ、ハイアマチュア層を掌握していると思います。
交換レンズも明らかにプロ仕様のものを中心に開発提供を推進しています。
開発生産能力及びコンパクトカメラ等の需要拡大が望めない現状から良い経営方針と思います。
本年は、Z9を補完する堅実な製品投入をして確固たる地位を確立して頂きたいものです。
そして、古くからのニコンファンとしては、Z5クラスの機種が貴重なので、フォーカス性能をブラシュアップした製品の提供をお願いしたいものです。
ニコンは基本的に規模が縮小しているようですし、ですがレンズはそれなりに出していますし、出しても売れなければダメですしね。生産他難しい問題あった時ですし、実際は種々考えているのでしょう(他メーカーも)。LUMIX S5Ⅱも意欲的なのが出て、ニコン標準機(最後発)も意欲的なものが出るのを期待したいと思います。しかしとにかく個人的には、Z30がもう少し工夫があったら、意欲的にみられる機種だったら、、とは思っています。それだと少し印象も変わっていたのでは?
EOS R6 Mark IIはEOS R6の後継機と言うよりも格上げしたように見えます。
EOS R、EOS PRの後継機をどうするつもりか知りませんが後継機を発売すると
考えればEOS R6では立ち位置が難しくなりますね。
EOS Rの後継機がEOS R8で登場するなんて事もあるかも知れません。
ニコンを詳しく知っているわけではありませんが開発部隊と現行品の改良部隊は
通常は別なのでZ9の関係で開発が停滞することは考えられません。
何某かの開発はしているはずです。
CP+2023で突然新型カメラの発表などあったらいいですね。
私の予想では、今年はニコンの攻めの年になるのかなと予想しています。
何度も言われていますが、もはやカメラは機械物というより小さなコンピューターのようになっています。Z9がZ7比で10倍以上もの演算速度の向上を達成したということに驚きを隠せません。PCで言えば5世代分ぐらい一気に高速化したような物です。
Z6, Z7も決して悪いカメラではありませんでしたが、Expeed 6の足かせで色々と制限のあるカメラでした。並列使用でお茶を濁したⅡ型とは違い、今年こそLittle Z9 が 手の届く価格で出てくるのではないでしょうか。
懸案のレンズもかなり充実してきましたので、今年はニコンの2度目のミラーレス元年になることを期待しています。