一眼レフの国内生産終了へ
ニコンが国内での一眼レフカメラの生産を終了するようです。
大手光学機器メーカー「ニコン」が、宮城県名取市の関連会社「仙台ニコン」で行っている一眼レフカメラ本体の生産を年内に終了する。国内唯一のボディー生産拠点で、ニコンは70年以上続けてきた国内生産に幕を下ろす。
仙台ニコンは、名機としてファンに愛されたフィルムカメラ「F5」や、プロ向けデジタル一眼レフの最上位機種「D1」など、これまでに46機種、計約1300万台のカメラを生産してきた。
ピーク時の1999年には年間約71万台の一眼レフを生産したが、近年はスマートフォンの普及でカメラ離れが進み、生産台数が大きく落ち込んでいた。現在生産している最上位機種「D6」はタイ工場に生産拠点を移し、仙台ニコンはカメラ部品の製造を続ける。
-読売新聞オンライン
Yahooニュースのトップでも取り上げられていますので、たぶんほとんどの皆さんがご存じだと思いますが、大事なニュースですので紹介したいと思います。
記事では、仙台ニコンで生産している一眼レフカメラの本体の生産を2021年で終了しているとしています。一部のネット記事では、「ニコンが一眼レフカメラの生産を終了」というトピックで記事にしていますが、これは厳密には間違いです。国内の生産を終了したというだけで、海外での製造は続けられる見込みですし、記事にもNikon D6がタイ工場で製造されていることが記述されています。
またミラーレスに関してはすでに海外へ生産が移行しており、記事でも国内唯一のボディ生産拠点が仙台ニコンで、その仙台ニコンがボディ生産から手を引くという記述になっていることから、ニコンのボディ生産のすべてが海外へ移管されることが明らかになりました。つまり、今後はミラーレスを含めすべて海外生産になる見込みというわけですね。
という衝撃的なニュースなわけですが、実はすでに去年の12月の時点で同じようなことが報道されています。なので特に目新しい記事というわけでも実はありません。
リストラを急ぐニコン
先日はニコンがレンズの国内生産工場を縮小するという報道がありました。新型コロナウィルスの影響でカメラ市場が急激に縮小するなかで、製品の生産体制や製品のラインナップが縮小されているような状況が続いています。
具体的には以下のようなことがありました。
・Nikon 1のディスコン
・Nikon DLの販売中止
・ブラジル市場からの撤退
・中国のデジカメ製造工場からの撤退 → タイなどへ移管
・廉価コンデジ市場への新製品投入がなくなる
・海外従業員700人規模のリストラ
・ニコンプラザ名古屋を閉鎖
こうみると場当たり的にも見えますが、次々に採算の低い製品や事業、工場などから撤退してこじんまりとした小さい組織としてやっていこうという感じがわかりますね。
特に国内は人件費などが高いのでどうしてもリストラ対象になりがちです。キヤノンは無人化を進めて国内工場を維持しているので、キヤノンはかなり頑張っているなという感じもしますが、今後はどうなるのでしょうか?いろいろ心配になります。
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コメント
コメント一覧 (2件)
ニコンの今の状況からすれば正しい選択でしょうね。
古くからのニコンファンのプライドはズタズタでしょうが、古いファンはあまりお金をニコンに落とさないので無視しても良いと思います。
生まれ変われるかニコン?
これ何か月か前に日経に出てたのと同じですよね?