ソニー渾身のα1を正式発表
先日、ソニーがソニー自身のフラッグシップモデルとなるSONY α1を発表しました。その仕様から、スペック番長と意見する人もいますが、既存のミラーレス、一眼レフを大きく超えるスペックとして発売されたので、様々なところで驚きの声が上がっています。
これまでスポーツ撮影用のカメラと言えば、ニコンのNikon D6やキヤノンのEOS-1D X Mark IIIなどがありました。これらはオリンピックイヤーとなる4年に1度のタイミングで発売されていたわけですが、今年は東京オリンピックの延期という状況で、発表されたものの影が薄いという状況になってしまっています。今頃は、黒のレンズ(ニコン)と白のレンズ(キヤノン)とパンダ(白黒)のレンズ(ソニー)のどれが多かったのか?なんて記事が投稿されてもおかしくない時期ですが、オリンピックの延期でそのような記事もありませんでした。
そして、これまでミラーレスは動体撮影が苦手ということもあったことに加え、キヤノンとニコンがフルサイズミラーレス市場への参入が遅れたため、プロフェッショナル向けのフルサイズミラーレスカメラというのは、しばらく空席という状況が続いていました。
そこで、ついにソニーがその領域に、新しい様々な機能を用意して発売したのがα1ということになるのだと思います。これまでは、低画素で連写速度優先というカメラが多かったですが、ソニーは5000万画素センサーを搭載し、さらに電子シャッター時に30コマ/秒という連写性能を実現しています。しかも、ブラックアウトフリーということで、より被写体を追いやすいようなカメラに仕上げています。メカシャッターの連写性能はやや劣りますが、それでも最高で10コマ/秒を実現しています。さらに、5000万画素の静止画を30コマ/秒で最大165コマ以上連続撮影できる機能があり、まさにプロフェッショナルモデルとして相応しいモデルとなっていることがわかります。
しかも一眼レフでは不可能(ライブビュー時には可能ですが)な瞳AFや優秀なオートフォーカスが実現しているということで、今後のスポーツ撮影の表現を根本から覆るかもしれない可能性を秘めている商品となっているように思えますね。
実際の撮影での使用感などはともかく、スペック上ではこれらのスペックに近いカメラを作らないと、キヤノンやニコンとしては、これまで他社に譲ることのできなかったスポーツ撮影の分野ですらソニーに奪われてしまう可能性がありそうです。
ソニーならではの優位性
α1の発表に隠れていたので気がつかなかったのですが、ソニーが新しいプロ用スマホとなるXperia PROを発表したのはご存じでしょうか?このスマホはHDMI端子があり、ソニーのカメラと接続することが可能となっています。そして有機ELを採用しており、カメラのモニターとして高精度な表示が可能なモニターとしても利用できるようになっているそうです。
しかもスマホですので各種の通信が可能です。そのため、撮影した動画を通信経由でデータを送信したり、ライブストリーミングなども可能になっているとのことです。ソニーはこのように様々な機器を発売している会社なので、様々な機器を連携させることは得意とするところだと思います。
このあたりはソニーにとってはかなりのメリットになるのではないのかな?と思います。例えば、いまはPlayStationをソニーが製造しているわけですが、ミラーレスカメラとPlayStationを連携させて、PlayStationを電子アルバムのように利用できる機能を追加したり、動画をより簡単に編集することができるようにしたりすることも可能になると思います。そうなるとPlayStationを所有している人はソニーのカメラを購入しようとなるでしょうし、撮影した画像や動画を簡単にシェアできるということになれば、孫を撮影した写真や動画を閲覧するためにお祖父ちゃんがPlayStationを購入するということにもなる可能性も考えられそうです。
これまでフルサイズミラーレス市場はソニーしか参入していませんでしたので、比較的緩やかな進化しかありませんでした。ですが、キヤノンやニコンが参入してきたことで、ついにソニーが本気を出してきたという感じですね。しかもソニーは映像に関してはテレビ、動画などを通じてこれまで様々な技術を持っていますので、キヤノンやニコンにとってはかなり手強い相手になりそうです。今後、キヤノンやニコンかどのように対抗していくのか楽しみです。
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コメント
コメント一覧 (14件)
プロ機なのに、
連写:JPEG Lサイズ エクストラファイン: 182枚、RAW: 238枚
CFexpress Type Aは、SDカードよりも容量が少ないです。
バッテリ:ファインダー使用時: 約430枚
縦グリップ使っても、倍にしかならないですよ。
だから、スペック番長なんですよ。
α1でミラーレス一眼の利点は更に伸びたと思いますが、いくつかの欠点は依然として残っていると思います。
プロといっても用途は様々ですから、全てが一方のカメラシステムに偏るとは考えにくいです。
ただし、総合的に見ると性能面では今後もミラーレスカメラの伸びしろの方が大きいのは確かでしょうね。
α1Xみたいなの出さないのかな?
縦グリ一体型。
超強力内蔵型バッテリーが使えるとか。
メモリーカードを各種4種類ぐらい使用可とか(^^)
超強力な防塵防滴。
真面目な話。
そこまでやらないと、キャノンをまかすためには。
120万円ぐらいで^^;
正直ソニーはオリンパスと同じような勘違いをしている気がする。
小型軽量を最高と思うのは日本人特有の思想であり、欧米人はむしろある程度の大きさ重さがあった方がいい。
それにプロがフラグシップに求めるものは堅牢性信頼性であり、そのために大きく重くなるのはむしろ納得する。
なのにα1は小型軽量を意識しすぎて、色々なところがプロには物足りなくなってしまっている。
プロは小型軽量など重視しないと思います。
どのような過酷な環境でも故障せず撮影できる堅牢性が必要です。
プロに使って貰おうと思ったら軍艦部上部にダイヤルは配置しません。
回転部は防水が難しいからです。
ニコンの D6やキヤノンのEOS-1D X Mark IIIには軍艦部上部にダイヤルは
有りませんね。
そして寒冷地での撮影で厚い手袋を装着した状態ではダイヤルが回せません。
またた縦グリップ一体型なのはプロ機としての防水と内部部品の為の体積が必要
なのしょう。
まずは軍幹部上部のダイヤルを無くさないといけませんね。
ニコン、キヤノンはプロが何処でも使える、ソニーは特定の条件では使えると
いった所でしょう。
プロではプロではって世界最大規模のAP通信がカメラをソニー独占に切り替えたんですけどね。
半年間過酷な環境でテストして動作に問題ないことを確認した上で。
「小型軽量、AF、サイレント機能」の3点が評価されたみたいですよ
スポーツ撮影でもシャッター音禁止の会場が増えてきましたが
この傾向は止まらないでしょう
スマフォとの連携はテレビから携帯まで幅広く扱うソニーの強みを生かしていると思います。同時に道具としてカメラに対する既定概念に囚われているとキャノンすらカメラメーカーとしての地位を奪われる様な感もあります。
カタログスペック上では動きの激しいスポーツ撮影に耐え得る性能かと思われます。【R6でさえ、試しに妻と子供がふざけあっている所を高速連射で撮ってみたら全てピントがあっていた(驚愕)のでR6の上を行くα1ならば尚更】
今後のオリンピック会場には白レンズとパンダレンズが並ぶのでしょうか?
正直R5/R6のサイズでも恥ずかしくて普段使うのに躊躇するのに縦グリップ一体型なんて恥ずかしすぎて外で使えません。
「うわーあの人カメラ好きなんだねー」という感じで悪い意味で注目度抜群です><
シンクロスピードを上げるのにシャッター幕速を上げたようですが耐久性は大丈夫なんでしょうか?
α7IIIでシャッター幕が壊れる不具合が多発していて未だに何の対策もできていないのに無理があるのでは?
カタログスペックを盛るために耐久性が犠牲になっては困りますね
過酷な環境で撮影するプロもいれば、デジタルを使いこなす商業写真のプロもいるわけで、棲み分ければいいと思います。圧倒的に多いであろう後者のプロにとってはα1は現段階では最高の相棒となるのでしょう。
AP通信が2年間の独占契約はインパクトありますが、ニコン・キャノンは約50年前からその世界の覇権争いをして来てます!
しかも性能差の少なかったアナログ・フィルム時代にです!
ソニーも最初はとんでもない数のトラブルに対処するに大変なのでは?
ミノルタα時代に一度挫折してますからね…
1眼レフでもD6は瞳AFに対応してますよ。AFエリアは狭いですけどね。
α1のスペック見てみると本気になったキヤノンには勝てない気がします。
キヤノンがミラーレスでプロ機を作るかどうかにかかってますが・・・・。
記録媒体がフィルムからCFexpressカードやSDカードに変わって今は撮像センサーが肝なのに、フィルム時代の栄光を語ってもね・・・
ソニーはきっちり性能の限界を上げてきましたね。これで今後出てくる下位機種後継機のレベルも相当上がってくることが期待できます。
一方で、ニコンは先月発売のZ7Ⅱでは旧機種のセンサー使い回しと残念な仕様
もう待つだけ無駄と思わせてしまい、ユーザー離れも加速するんじゃないでしょうか