オリンパス株式会社(取締役 代表執行役 社長兼 CEO:竹内 康雄)は、2020 年 9 月 30 日付けで日本産業パートナーズ株式会社と合意しておりましたオリンパスの映像事業の譲渡に関する契約に基づき、2021 年 1 月 1 日付けで譲渡手続きを完了しました。譲渡完了にともない、今後は OM デジタルソリューションズ株式会社(以下、「OM デジタルソリューションズ」)が、これまでのオリンパスの映像事業を引き継いでまいります。
映像製品に関する販売統括や研究開発部門は、OM デジタルソリューションズの本社所在地に順次移転してまいります。また、OM デジタルソリューションズの映像製品の生産は引き続きベトナム・ドンナイ省の拠点において行われます。オリンパスが製造・販売を行ってきた映像製品のカスタマーサポートは、今後OM デジタルソリューションズによって継続されます。
「OM デジタルソリューションズは、オリンパスが長年にわたり培った光学・画像処理技術により高い評価をいただいている ZUIKO、OM ブランド、および、高度なデジタル録音技術と快適な操作性を兼ね備えたIC レコーダーなど、強固な基盤を活かしつつ、引き続き高品質で信頼性の高い製品を供給し続けるとともに、新たな価値創造に向けてユニークな製品開発を継続してまいります。」(OM デジタルソリューションズ株式会社 代表取締役社長:杉本繁実)
オリンパスの映像事業の完全譲渡が完了
オリンパスがオリンパスの映像事業に関するプレスリリースを発表しています。
プレスリリースによれば、オリンパスの映像事業をOMデジタルソリューションズに2021年1月1日付けで譲渡手続きを完了したとしています。
そしてOMデジタルソリューションズが、デジカメ、ICレコーダー、双眼鏡などの発売を継続し、サポートなども継続していくとしています。どうやら販売会社、研究開発部門、ベトナムの製造工場などについても譲渡されているようで、これらのリソースを活用して今後とも同様の製品を発売していくようですね。
しがらみがなくなり黒字転換できるか
オリンパスは医療事業も含めたかなり大きな会社だったわけですが、その映像事業がスピンアウトした形になり、かなりスリムになりました。ですが、映像事業はもともと赤字体質なので、それ単体で黒字にもっていけることができるのか?というかなり厳しい舵取りが必要になると思われますよね。
映像事業の譲渡がきまって、オリンパスでカメラの研究開発をしている人は、これまで新製品の開発への投資が少なくよいカメラの開発ができなかったので、新会社には期待する向きもあるようです。適切に投資できればすぐれた製品が発売される可能性もあります。
そして新会社がカメラにオリンパスの名称を付けて販売できるのか?ということですが、このあたりはいまのところ公式なリリースがないようですので、そのままオリンパスの名称でカメラを発売し続けることができるようです。ですが、新製品からは使えないという可能性もありそうですし、海外のサイトなどでは2021年以降の新製品からはオリンパスの名称が使えないという可能性も指摘されていますので、今後どうなるかが心配です。
有名なブランド名というのは、誰しもがほしがるものです。ブランドによっては欧州はこの会社が名義の所有者で、日本ではこの会社でなどと複雑な体系になっているものも結構あります。例えばダンロップなんかは複雑な権利関係になっているブランドの一つですよね。
オリンパスとしては、そのようにブランドの使用を認めるとブランドの切り売りをされる可能性がありますし、新しい事業に進出しようとしたときに事業分野が重なると権利関係に訴訟になるリスクもありますし、へんな製品を作られてしまうとブランドのイメージを汚すことになるので、できるだけ他社に利用して欲しくないと思うものです。
逆に映像事業を譲渡される側としては、オリンパスのブランドは一定の影響力がありますので、どうしても利用したいと考えるのが当然だと思いますね。また、最悪、ブランドが欲しい新興国の企業に、そのブランドの使用権を売却して利益を稼げるということも可能になります。
果たしてオリンパスロゴがついたカメラは販売し続けられるのでしょうか?完全にOMデジタルソリューションズが、開発し発売する次のカメラでそれがわかるのかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (1件)
これはねえ、決定的な問題なのですよ。
OLYMPUSのロゴを使えるかどうかってのは・・・
新しいカメラが出るかどうかより大切です。
ホントです!!!
だってそうでしょう。
仮にニコンが身売りして、NikoNikoなんてロゴがついたカメラが出てきたら誰が買います?^^;