時は1年半近く前にさかのぼる。18年末から19年初にこの調査会社はファーウェイの中国本社から、ソニーに関するある調査レポートを依頼された。大まかに言えば、ソニーの半導体事業の技術優位性やイノベーション力に関する詳細な調査といった内容だ。ソニーはなぜ優れているのか、その秘訣の全てを学びたいとの意向が、ファーウェイ側から伝えられた。
ファーウェイに限らずエレクトロニクス業界では、競争相手や取引相手の技術力について、調査会社にレポートを依頼することは珍しくない。だがファーウェイの依頼内容の詳細は、ほかの企業のものとはかなり異なっていたという。
というのも、具体的に調査してほしい項目として、以下のような事柄が盛り込まれていたのだ。「半導体事業のキーパーソンとなる技術者は誰か」「その技術者の連絡先は」「自宅の住所は」……。「通常の企業からの依頼は、SWOT分析のようなフレームワークに基づくもの。相手企業の個人情報を求めるような依頼は受けたことがない」(調査会社幹部)。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/59ce8c95b45c59afd7cf3d70fff724926a4b983c?page=1
ファーウェイがイメージセンサーの製造を検討?
DIAMONDONLINEがソニーのイメージセンサーに関する話題を報告しています。全文はかなり長いので詳細は記事元リンクからご覧ください。
記事によればソニーはソニーのイメージセンサーを通じて、スマートカメラ事業でマイクロソフトと協業しようとしているが、ファーウェイはその蜜月関係に穏やかではないとしています。そして米国企業寄りになることで、もし中国への制裁がさらに厳しくなったとき、ファーウェイは優秀なイメージセンサーをソニーから供給されなくなる可能性があるため、かなり危機感があるようですね。
そのためソニーからのイメージセンサーの供給がなくなっても問題がないように、今のうちから手を打っているということだと思います。以前、よくあったように自国に技術がないということで、他の国の技術者をヘッドハンティングして、技術を自社のものにしてしまおうというようなことが行われる可能性があったことが示唆されています。
ソニーが目指すスマートカメラ
ソニーは最近、AI機能を搭載したイメージセンサーを開発しました。センサーにAI機能を搭載することで撮影された画像のAIによる解析を行うことができ、その結果を出力することができるのだそうです。これまでは別々のチップだったものを一つにすることで、より小型なカメラになったり、消費電力が少なくて済むというメリットがあるようです。
これをどのように利用するのか?というと、例えば研究所などに設置して入場者の顔を検知して研究員だけしか入れないようにするですとか、商品棚を監視して補充すべき商品をお知らせしたりですとか、工場で働く人がしっかりヘルメットを被っているかどうかを検知してアラートを出すということが可能になるようです。
これまでは様々なセンサーを通じてドアが開いているかどうか、明かりが付いているかどうか、人がいるかどうかなどを検知していたわけですが、スマートカメラを使うとカメラを設置するだけで、様々なセンサー代わりになるということで、注目されている技術なわけですね。
そしてソニーとしては、これを課金事業にしていきたい思惑があるようです。記事にもありますが、これまでセンサーは売り切りで継続的にお金が入ってくるような事業ではありませんでした。そこでマイクロソフトと協業することで、これらのスマートカメラ事業を課金ビジネスということで、継続的にお金が入ってくるような仕組みにしたいということのようですね。
このAI機能付きセンサーというのはカメラでも利用される可能性があって、特定の個人のみを追尾するAFモードですとか、モータースポーツで特定のヘルメットだけを追尾するとか、様々な可能性があると思いますね。そうなるとイメージセンサーを生産できるソニーはかなり優位な立場になるのかな?と思います。ソニーカメラの優位性はしばらく続くかもしれませんね。
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コメント
コメント一覧 (1件)
日本のメーカーに勤める優秀な技術屋は海外のメーカーにとっては喉から手が出るほど
欲しい人材ですね。
恐らく億単位の年俸を用意していたはずです。
日亜化学の中村修二さん、島津製作所の田中耕一さんなどを考えれば日本のメーカーは
優秀な技術屋を冷遇しすぎです。
海外への技術流失が起きないようにしなければなりませんね。