フルサイズはニッチ
要約
カメラ市場は減速期にあると、日本の業界団体CIPAは述べている。しかし興味深いのは、伸びているカテゴリーが2つあり、1つ目はフルサイズ未満のレンズ交換式カメラ、2つ目はコンパクトカメラだ。
フルサイズや中判の需要が減少していることに驚きはない。最先端の性能があり最も高価で、資金に余裕のある愛好家やプロを対象としているため、一般向けと比べれば常にニッチな製品になる。この製品は更新間隔が長く、技術は被写体認識やAI、1億画素の組み合わせで、すでに頂点に達しているとも言える。要するに、フルサイズや中判に関して言えば、今以上に、さらに高性能で高速、高解像度を求めているわけではなく、メーカーもそれを認識していると思う。
それに対し最近は、コンデジについて数多くの記事が書かれている。多くはスマホに代わる本物らしさ、楽しさ、懐かしさを求める若い世代によって再流行したことに焦点が当てられている。
このカテゴリーには、手頃な価格のコダックだけでなくLUMIX L10、PowerShot G7 X Mark III、リコーGRといった意欲的なモデルも含まれ、大型センサーとは異なり、誰にでも合う製品が存在していると思う。そして製品を誰もが体験できるようにすれば、売上が伸びる。単純な話だ。
小型センサーのミラーレスが人気を集める理由は、理解しにくいところもある。ただし、フルサイズと比べてより手頃で、これから始める人にとって入りやすい選択肢なのは確かだ。さらに、はるかに携帯しやすく、全般的に扱いやすい。利便性には今も大きな価値がある。
多くの人々を引きつけるのは、必ずしも技術の頂点にある製品ではなく、単純に「十分良い」製品なのだ。もしメーカーが出荷台数や販売台数の減速を反転させたいのなら、そのことを念頭に置くべきかもしれない。
画質より良いと思えるカメラが重要
フルサイズの高性能さよりも価格と携帯性に優れるデジタルカメラのほうがやはり重要なのだろうか?とDigitalCameraWorldが伝えています。上記は一部を要約したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
記事では、フルサイズは高価格であくまでニッチな製品であり、いまはAPS-Cやコンパクトデジタルカメラが成長していると指摘しています。このことについて、やはり価格や携帯性に優れたデジタルカメラを多くの人が求めているのではないかと筆者は考えているようですね。そしてメーカーは出荷台数や販売台数を増やしたいのであればAPS-Cやコンパクトデジタルカメラの価格や携帯性について、これまで以上に念頭に置いたほうがいいのではないかと指摘しています。
今後の成長できる分野としては、確かにAPS-Cやコンデジがあるかもしれませんが、カメラメーカーの利益のことを考えるとなかなか難しい側面もあるかもしれませんね。ただ、携帯性や価格はやはり重要な要素であることも間違いないと思います。
フルサイズ機は、すでに高速化・高解像度化・AI認識などが行き着くところまで来ているため、メーカーも「これ以上の伸びは期待しづらい」可能性があることを理解していると思われます。もし、これを打破しようとするのならグローバルシャッター採用のデジカメを増やすなど、さらなるイノベーションが必要になりそうです。
さらに、フルサイズは非常に高価格になってしまい、一般の人にとっては金銭的ハードルが高くなっています。カメラを始めたいと思っても、いきなり30万円や40万円のボディを買うのは簡単ではありません。だからこそ、廉価な製品というのは市場全体の入り口として必要であり、メーカーが出荷台数を増やしたいのであれば、手頃な価格帯の製品を用意したほうがいいのは間違いないと思います。
ただし、メーカー側から見ると判断は簡単ではありません。フルサイズは利益率が高く、レンズも複数購入してくれるため、収益の柱として非常に重要です。APS-Cやコンデジは売れやすいものの単価が低く、どちらに注力すべきかは利益面だけでは決められません。とはいえ、もしAPS-Cやコンデジが利益的にプラスになるとメーカーが判断すれば、今後さらに注力していく可能性は十分あります。実際、コンパクトデジタルカメラを復活させるメーカーが増えていることは、その兆しと言えるものですね。
市場が減速している今こそ、入り口となる低価格・小型・軽量の製品が重要になります。多くの人が体験できるカメラを用意すれば、そこからレンズ交換式の楽しさを知り、ステップアップする流れが生まれる可能性はあると思います。成長の壁にぶつかった市場であっても、ユーザーが求める“ちょうどいいカメラ”を提供できれば、エントリー機を購入してフルサイズに移行するという動きが再び始まる余地があるのかもしれませんね。
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