想定以上のデジカメ市場縮小(詳細は後述)の影響をとりわけ受けているニコンは、20年3月期の映像事業の営業利益がマイナス100億円となる見通し(2月6日発表の第3四半期決算時点)。3月に発表したD6の発売延期はまさに“泣きっ面に蜂”だった。五輪開催直前の貴重な需要取り込み機会が減り、業績下振れリスクとなったからだ。
しかし、である。ここにきて、まさかの「東京五輪」延期の決定となった。五輪プレイベントも世界中で延期となった。各社のフラッグシップモデルのお披露目の機会が全体的に後ろ倒しになったわけだ。
無論ニコンにとっては3月発売がベストではあっただろうが、ひとまずは出遅れを挽回し得る「追い風」が吹いたといえよう。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://diamond.jp/articles/-/233883
東京五輪延期の影響
ダイヤモンドオンラインが東京五輪延期による各カメラメーカへの影響について報告しています。
記事によれば東京五輪の延期がカメラメーカに様々な影響があるとしています。そのなかでプラスになったメーカもあれば、マイナスになったメーカもあるようですね。
引用したのはニコンに関する部分です。記事ではニコンに関しては追い風になるかもしれないとしています。ニコンはNikon D6が2ヶ月ほど発売延期になったわけですが、東京五輪までの発売期間が2ヶ月まるまる失われる計算になります。当然、そのぶん生産数も限られてきますし、購入者の購入機会も減ってしまいます。そのため業績に影響がでる可能性があったわけですが、東京五輪の延期でその心配がなくなったとしています。ですので、東京五輪の延期はニコンにとっては「追い風」になったということのようですね。
両方とも新型コロナの影響によってNikon D6の発売が延期され、東京五輪も延期になったわけですが、もしNikon D6の発売だけ延期され、東京五輪が予定通りに開催されていたら、それこそニコンにとっては最悪のシナリオと言えたかもしれません。
プラスかマイナスかは判断がわかれるソニー
ソニーについては他社の動向によって判断がわかれる可能性が高そうです。その他社の動向というのは、スポーツ撮影に耐えうるカメラを1年後の東京五輪までに投入できるかどうか?という点です。もしニコンやキヤノンがあと1年3ヶ月でスポーツ撮影に耐えうるカメラと望遠レンズを投入してきたら、ソニーにとっては最悪のシナリオになるかもしれません。
そしてソニー自身にとっては五輪延期によって様々な影響がでてきそうです。まずソニーのメリットとしては、来年までに新機種を投入できる余地ができたこと、特に望遠レンズを拡充できる可能性がでてきたことがあると思います。さらに、一部の一眼レフユーザに、静粛性が求められるスポーツ撮影用にサブ機としてソニー製品を購入してもらえるという余地がでてきたというのも延期のメリットとしてあると思いますね。
一方、キヤノンはどちらにしても比較的影響は軽微になる可能性が高そうです。ユーザ待望のEOS R5の発売が控えているわけですが、来年の東京五輪までカメラを製造し大量に市場に投入できる余地ができました。機能次第では、スポーツ撮影にも十分に利用できるということであれば、わざわざサブ機としてソニー製品を買う必要ないよねということになる可能性も考えられそうです。
いずれにせよ東京五輪の延期によってメーカ各社の描いていたシナリオは完全に崩れてしまったのではないかな?と思いますね。新型コロナの影響で経済活動がままならない中で、さらに1年後の五輪に向けてスケジュールを見直す必要がでてきてしまったわけで、メーカにとっては本当に忙しい1年になるかもしれません。全文は記事元のリンクからどうぞ。
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コメント
コメント一覧 (1件)
ニコンにとってはD6の発売が遅れていたので幸いだったかも知れません。
ただこの新コロナウイルスの影響は長く続きそうでカメラの売れ行きは
下がり次の決算は酷いことになりそうです。
そこが心配な所ですね。