ニコンへのインタビュー
スマホユーザーの中でも、特に若い世代の一部は写真や動画撮影のために、新品や中古カメラの購入を検討している。彼らにニコンを選択してもらうための説得材料は何か?
このシリーズは比較的手頃な価格から始まっている。APS-CではNikon Z50IIなど非常に優れたモデルがあり、Nikon Z8、Nikon Z9に搭載されているイメージプロセッサーやインテリジェントAFなどの最新技術がある。これによりスマホではできない撮影が可能になる。もちろんレンズが交換式ということで創造性の幅も広がっている。
製品だけでなく、Nikonスクールというサービスも提供している。これは写真を始める人をサポートする場所で、本格的な写真と言ってもいいような体験ができる。誰でも参加が可能で、ニコンプラザでは製品を見たり、スタッフと話したり、試したり、貸し出しキャンペーンで借りることができる。
接続面ではNikon Imaging Cloudを新たに提供しており、ファームウェアの自動更新など便利な機能を使用することができる。ダウンロードすら不要だ。このクラウドでは、Wi-Fi経由で画像を保存でき、30日間は無制限で保存が可能だ。旅行や取材時に大量の画像を一時保管するのに便利だ。
さらにRAW撮影や編集に時間をかけたくない人向けに、直接ダウンロードできるクリエイティブな画像プロファイルも用意されている。現在は画像レシピと呼ばれていて、クリエイターが提供している。
最後にZマウントは非常に開かれた設計で、ニコン製のレンズはもちろん、アダプターを使用して互換レンズや他社製のレンズも幅広く使える。これは大きな魅力だ。
ニコンがREDを買収してから1年が経過し、Nikon ZRを発表したが、実際に手に取った映像制作者や販売店からの最初の反応はどうだったか?このカメラで特に評価されている特徴は?
反応は非常に好意的だった。1年半前のREDの買収は大きな期待と憶測を呼んだが、それに対する答えを比較的早く形にすることができた。
Nikon ZRに搭載されたカラーサイエンスはREDCODEやRED LOGといった技術と組み合わさることで、映画品質の映像を非常に競争力のある価格で実現している。特にRAW撮影においては、ボディの性能を最大限に活かせる新しい制作スタイルを可能にしている。
Zマウントレンズに関しては、タムロン、Laowa、Viltrox、シグマ(APS-Cのみ)など、少しずつ開かれている。ニコンの戦略は何か?
レンズのラインナップの拡充は非常に良い傾向だ。自社製品を補完するものであり、Zマウントに装着可能なアダプターの存在もあって実現している。現在、Zシステムはおそらく最も多くのレンズが使用可能なシステムの一つになっている。これはユーザーにとって選択肢が広がるという意味で非常にポジティブだ。
他社との技術的なやりとりや特許に関しては詳細を共有することができないが、こうした開放的な姿勢は歓迎すべきだと思っている。選択肢が増えることは常にユーザーにとってプラスになるからだ。
Nikon ZRの市場の反応は非常に好意的
ニコンへのインタビュー記事をPhotorendが公開しています。上記は一部を引用したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
インタビューでは多くの質問に答えていますが、特に興味深かったのは上記の質問です。まずニコンの取り組みとして、若い人にカメラを共有してもらうために、さまざまな施策を実施していることがわかります。Zシリーズは比較的手頃な価格から始まっていて、Nikon Z50IIなどはハイエンドカメラに近い性能が搭載されており、スマホでは撮影不可能な撮影方法が可能になるとしています。また、ネットとの接続性が向上したことや、イメージングレシピを適用することで自分で編集することなく簡単にカラープロファイルを適用できることも利点としていることがわかります。
さらにNikon ZRの話題になるわけですが、市場の反応はかなり好意的だったようですね。REDのカラーサイエンスや機能を手頃な価格で実現していることが魅力となっていることがわかります。
サードパーティ製レンズについては、他社との技術的なやりとりや特許に関しては答えることができないけれども、サードパーティ製レンズが増えることはプラスだと考えていることがわかります。レンズメーカーとライセンス契約をしているのか、それともリバースエンジニアリングして開発したレンズを黙認しているのかは不明ですが、少なくともプラスに捉えていることは間違いないようです。
ZマウントはEマウントのように連写制限などがないようですので、例えばシグマのLマウント版レンズを購入し、マウントアダプターを経由してNikon Z8で撮影するというような人もいるようです。確かに他社のマウントアダプターを利用すれば、非常に多くのレンズを使うことができるようですね。
ニコンの今後の製品としては、Nikon Z30IIがどうなるのか、そしてNikon Z9IIとイメージプロセッサーがどうなるのかといったところが見どころになると思います。
コメント
コメント一覧 (3件)
単純な数で言えばEマウントやMFTの方が多いんじゃ?と思うんですが、E→ZやX→Zアダプターで他のミラーレスマウントのレンズも含めて話してるんですかね? 随分と正直な。
使える事実は事実として、それをZシステムの優位性とアピールするのは……確かに最短フランジバックがもたらす事象ですし、初登場時からいずれ訪れる未来とは思ってましたが……純正の立場で喧伝することか……?
レンズメーカーへの解禁はシグマとタムロンのみにすべき
これ、映画製作現場ではほぼ標準的なマウントになってるPLマウントも使ってくださいと言っているのかもしれませんね。かなり遠回りな言い方にも思えますが・・・。