Digital Camera Worldがキヤノンヨーロッパのシニアマネージャーとのインタビューを掲載しています。
ご存じの通り、去年、私たちはEOS RシステムとRFマウントを立ち上げたとRichard Shepherd キヤノンのプロプロダクトマーケティングシニアマネージャは述べた。これまでに我々は高い評価を得ている10本のレンズを発売した。新しいシステムなので、これを継続し、EFレンズシステムを完全にサポートしながら、さらに多くのRFレンズを発売する。そしてもちろん、市場が要求する場合には新しいEFレンズを作成する準備ができている。しかし、いまはRFレンズにフォーカスしている。
(記事を一部引用して意訳しています)
(記事元)https://www.digitalcameraworld.com/news/our-focus-is-on-rf-says-canon-no-new-ef-lenses-unless-market-demands-it
キヤノンはもうEFレンズを発売しない?
記事によれば「EFレンズをサポートしながら、さらに多くのRFレンズを発売する」としていますが、その後に「市場が要求する場合には新しいEFレンズを作る。今はRFレンズにフォーカスする」としています。これは需要がなければ販売することはないと断言しているようなもので、事実上のEFレンズの開発終了を意味しているのではないか?と受け取っている人が多いようです。
この「市場が要求する場合」という言葉は一種の常套句のようなもので、実際には需要がないので作らなかったという言い訳のために利用されることが多いようですね。なので海外では、これは事実上のEFマウントの開発を終了したと宣言したようなものではないか?と考える人も多いようです。いつかそういうことがあるかもしれないと考えていた人はいたようですが、まさかこんなに早くそんなことになってしまうとはという驚きの声が多いようですね。
やはり複数マウント維持は難しい?
キヤノンは現在、複数のマウントを維持しています。EFマウント、EF-Sマウント、EF-Mマウント、RFマウントの4マウントです。EFマウントとEF-Sを別マウントとしていいのかという問題はあるとしても、現状ではこれだけのマウントを維持していることになります。
縮小する市場で、これだけの別々のマウントを維持するのは効率が悪いのではないか?と考える人も多く、特にミラーレスであるEF-MマウントとRFマウントを別々にするのはまずかったというような声もあるようですね。ですが逆に、カメラを小さく作るにはAPS-C専用マウントであることが望ましいという人もいるので、このあたりは賛否がわかれるところだと思います。
戦略としてはソニーはAPS-Cマウント用のEマウントにフルサイズセンサーを搭載し、ニコンはフルサイズ用マウントのZマウントにAPS-Cセンサーを搭載しています。どちらもレンズが共用できるので、焦点距離が変わってしまうとしても、特に望遠域のレンズで使い回しができるので便利です。
キヤノンもそのあたりは考えているようで、少し前にRFマウントを採用したAPS-Cセンサーのカメラを発売するのではないかという噂があり、EF-Mマウントの存在がどうなるか心配されていたこともありました。ですが、最近になってEOS M6 Mark IIが発売されるなどして、まだ存続していきそうな雰囲気にはなっています。
そして、ここにきてEFマウントレンズの開発終了の可能性がでてきていることで、そもそも一眼レフが収束する形になってミラーレスに吸収されてしまうような可能性もでてきてしまいました。本体はしばらくは発売されるかもしれませんが、レンズラインナップについてはほとんど現状のままということにしばらくはなるのかもしれません。
どのようになるのか今後の動向に注目ですね。
コメント
コメント一覧 (4件)
そしたらもうCANONに未練なく別れを告げることができそうですね。EOS Rはシャッター切っても楽しくない。
キヤノンは数年前にEFレンズの売れ筋はリニューアルしてしまったので、
レンズの商品寿命を考えればRFレンズに集中出来るであろうし
ラインナップとしては揃っているので、大丈夫と判断していると思います。
「EFレンズシステムを完全にサポートしながら」というのは
新規のレンズは出さないが現行品のリニューアルはするというようにも
受け取れますね。
EF50mmf1.4など皆さんリニューアルを待っていると思います。
ただISOの基準レンズになっているので出さない可能性のほうが大きいですが。
「EF24-70mm F2.8l iii is USM」はやっぱり期待しない方がいいのでしょうか。楽しみにしていたのに、ここにきてRFレンズばかり発売されて、とても残念です。