Nikon Z9IIはどのようなカメラになる?
Nikon Z9IIはどのような性能のカメラになる可能性があるのかという記事が公開されています。ここでは、その記事について詳しくお伝えします。
ニコンがEXPEED 7世代を最上位モデル(Nikon Z9)からエントリーモデル(Nikon Z50II)まで展開した今、次世代カメラに関する質問が多く寄せられている。
多くの人々は、EXPEED 8が再び最上位のラインナップに登場し、Nikon Z9IIと呼ばれるかもしれないモデルに搭載されることを期待している。しかし、私はむしろ「EXPEED 7 Extended」のような補助的なチップが登場する可能性が高いと考えている。これは特定の機能(おそらくAI関連)を担当する補助のチップとして機能するものだ。ソニーが、最近、このようなアプローチを採用しており、私はこの方法が販売台数が限られるデジカルカメラ市場にとっては正しい選択だと考えている。複雑なSoC(システムオンチップ)を常に新しいプロセスやコア/IP、機能に合わせて再設計し続けることはコストが掛かりすぎるからだ(ニコンの場合、ライフタイム販売台数は約300万台で、現在のペースだと4年かかる)。しかし、一部の処理をよりシンプルな補助チップに負担を軽減することで、設計コストを抑えながら高価格帯の製品に搭載し研究開発コストを回収することが可能になる。
(中略)
現在、キヤノンのEOS R1とα1 IIが市場に流通しており、Nikon Z9は最上位のプロフェッショナルカメラの「長老」的な存在となっている。したがって、Nikon Z9IIに追加される可能性のある機能をこれらのカメラと比較することが重要だ。
- クロスタイプAF検出(EOS R1)
- 視線入力AF(EOS R1)
- 40コマ/秒(EOS R1)
- 被写体優先(EOS R1)またはより粘着性のある被写体認識(α1 II)
- 人物登録(EOS R1)
- ビデオ録画中の静止画(EOS R1)
- 940万ドットEVF(EOS R1およびα1 II)
- ホットシューアクセサリ電子機器(EOS R1 および α1 II)
- UVC直接ストリーミング(EOS R1)
- オートフレーミング(α1 II)
- チルト/フル可動LCD(α1 II)
- 1/400フラッシュ同期(α1 II)
- コンテンツ認証 (α1 II、EOS R1?)
簡単に達成できる目標
- 500万ドット以上のEVF
- CFExpress 4.0のサポート
- HEIF、ピクセルシフト、Nikon Imaging Cloudの対応
- カメラ設定の保存と変更する方法を再設計する
- 被写体検出などの改善
- あらゆる種類のRAWでのプリキャプチャ
- コンテンツ認証
難しい目標
- より高速な電子シャッター
- フレームレートの高速化
- ダイナミックレンジの向上
- SSDへの直接保存
- あらゆる形式での直接通信をサポートするカメラ
まだ熟していない目標
- グローバルシャッター
- クアッドピクセルオートフォーカス
ニコンのこれまでの取り組みと彼らが今後行う可能性の高い特許を調査した結果、上記の2つはまだ実現可能な段階ではないと判断している。これらは少なくとももう1世代先のカメラまで待つ必要があると推測している。
もちろん、他の機能を求める声があることも理解している。その多くはおそらくEXPEED 8に関連するものであり、それらもまた将来のフルモデルチェンジでの実装が現実的だ。もし、ニコンがNikon Z9IIにEXPEED 8を搭載し、さらに多くの機能を追加できれば素晴らしいが、現時点で私がみているのは、発売から数年経過したNikon Z9が依然として最高クラスの性能を維持しているという事実だ。Nikon Z9がトップクラスであり続けるためには、手の届きやすい改善を取り入れるだけで十分で、それ以上の高度な機能は単なる「味付け」に過ぎない。私の推測では、コストを考慮してEXPEED 8はNikon Z9IIには搭載されないだろう。ニコンは現時点でEXPEED 7を可能な限り活用し、研究開発コストを回収する必要がある。
また、Nikon Z9IIの代わりに2400万画素のNikon Z9hを検討することも考えられる(hはデジタル時代にニコンが高速なカメラを示すために使用されていた記号だ)。画素数を減らすことでEXPEED 7でも40コマ/秒と1/400のフラッシュ同調を実現できる可能性がある。ただし、そのような製品にどのような需要があるかはわからない。
(後略)
機能的に追いつかれてきたNikon Z9
ニコンの次世代のカメラはどのようなカメラになるのか?という記事が公開されています。上記はかなり要約して引用したものになりますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、記事ではNikon Z9IIがどのようなカメラになるのかという期待する性能を取り上げています。まず基本的なハードウェアに関しては、EXPEED 8が搭載されるのではなく、何かしらの補助チップが搭載される可能性があるとしています。その理由としてはEXPEED 7は開発費がかなりかかっているはずなので、しばらくはEXPEED 7を使い続ける必要があるためとしていることがわかります。
そのために被写体認識専用の何かしらのチップを設定して、それによりオートフォーカスをより進化することが可能になると指摘していますね。これはキヤノンがDIGICアクセラレータを採用しているのと同じ手法なので実現可能なようにみえます。EXPEED 7は単純に動画にしたり、EVFに画像を出力したり、メモリカードに保存したり、jpegにしたりなどという作業を行うだけということになりそうです。
またこれらの高性能な機能はフラッグシップやそれに近いモデルしか必要ないと考えているようで、既存のEXPEED 7でも十分に優秀ということで、ハイエンド以外のカメラではまだEXPEED 7で十分と考えていることがわかりますね。確かに、Nikon Z5やAPS-Cでしたら、このまま何年間、向こう2世代ぐらいはEXPEED 7で十分な性能を実現できそうです。
そして機能的に向上する点としては、EOS R1やα1 IIにあってNikon Z9にはない機能が搭載されるだろうとして、グローバルシャッターとクアッドピクセルオートフォーカス以外の機能はなんとか搭載するのではないかと考えているようです。グローバルシャッターについてはダイナミックレンジに問題があり、クアッドピクセルAFについては、キヤノンのほうが先に搭載するだろうとしています。実際にキヤノンはEOS R1でクロス測距を実現しているので、クアッドピクセルオートフォーカスの搭載も近いのかもしれません。
このように考えると、Nikon Z9IIは既存のNikon Z9にα1 IIやEOS R1の機能を搭載しつつ、AIチップを搭載してより被写体の認識機能や、被写体の今後の動きを予測するような機能が搭載される可能性が高いのかなというように感じます。フラッグシップモデルですし、何かしらのイノベーション的な機能はあまり期待できないのかもしれませんが、他のモデルでは何かしらの新しい斬新な機能も期待したいですね。
さらに「2025年に登場が期待されるニコンカメラの仕様の噂 Z9II、Z7III、Z5IIほか」では2025年に期待できるニコンの新製品について詳しくお伝えします。
(source)Z SYSTEM USER
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コメント
コメント一覧 (6件)
自分もそうなのではないかと思います。
ただ今のEXPEED7だと転送速度の問題が上がってくるのは必然なので「CFExpress 4.0のサポート」は難しいのではと思っています。それと動画ではよくCFExpree同時記録の問題が言われているのでそういったところは丁寧に潰してくると思うのですが、同時記録となると必然的に転送量は倍になるため、そこでさらに4.0にするのはややリスキーかなと思えます。(発熱も増えますし)
なんとなくセンサーも既存のままな気がしています。その上で今のZ9から価格情報を抑えつつ堅実な性能アップでα1/R1対抗機として出てくるのではないでしょうか。
EXPEED7は後発なので、DIGIC XやBIONZ XRに比べて処理能力に余裕があると聞きます。
その分、消費電力が大きいのですが、処理能力に余裕のなかったEXPEED6とは違って、すぐにEXPEED8に切り替わることはないと思われます。
EXPEED7の処理能力が足りなくなったら、AIチップを積むか、低消費電力版のEXPEED7をダブルで積んで、対応してくるのではと予想しています。
クアッドピクセルオートフォーカスはOMシステムの結果から分かるように
測距速度が上がるわけでもなく搭載されないでしょう。
クロス測距オートフォーカスならば R1 が搭載しているのでニコンも開発
しているかもしれません。
視線入力も今の所、開発している兆候がないので搭載されないでしょうね。
Z9で問題なのは立ち上がりが悪いことでしょう。
それが改善されればかなりイメージが変わりそうです。
あとは発売当初、Z9でマウント変形、 Z8ではつり下げ金具の脱落など問題を
起こしたので機構的な設計に手を抜かないことですね。
全く同意も賛同も出来ない内容
こんな海外の与太話にイチイチ釣られてたら疲れるだけ
2型は登場せず無印のアップデートのみで済ませるに一票。
何度もアップデートがなされているEXPEED7ですがまだまだ余力があるという話も聞きますし、なによりREDとの開発やラインナップの拡充の方を注力したいのではないでしょうか。
ただソニー(α9Ⅲ)・キヤノン(R1?)に感化されてシューティング専用機(実質的なD6後継機)が登場してほしいとは思っています。
ニコンは開発力と顧客需要の無駄遣いを避ける傾向があると思いますので
Z9II は出さず
Expeed7 で RED のシネマカメラを継承したモデルを出して様子見したあと
シネマとスポーツカメラすべてを統合して自動雲台を用いた光軸の自動操作、完全オートキャプチャにも対応した Expeed8 の Z1 で至高を目指す流れでは無いかと思います。