Z 70-180mm f/2.8はタムロンOEMか?
NIKKOR Z 70-180mm f/2.8が正式発表されました。このレンズの仕様をみたとき、これはタムロンのOEMではないか?と思った人も多いのではないでしょうか?
実際にはどうなのでしょうか? 簡単に比較してみました。
■ 仕様
Z 70-180mm f/2.8 70-180mm F/2.8 Di III VXD 画角 34°20′-13°40′ 34°21′-13°42′ レンズ構成 14群19枚(EDレンズ5枚、スーパーEDレンズ1枚、非球面レンズ3枚) 14群19枚 最短撮影距離 70mm 0.27m 0.27m(MF時) 最短撮影距離 180mm 0.85m 0.85m(MF時) 最大撮影倍率 0.48倍 0.46倍(AF時) 絞り羽根枚数 9枚(円形絞り) 9枚(円形絞り) サイズ 約83.5×151mm 約81mm×149mm 重量 約795g 約810g
レンズ構成や仕様はそっくり
上記はNIKKOR Z 70-180mm f/2.8と70-180mm F/2.8 Di III VXD(Eマウント用)の仕様と、レンズ構成図を比較したものです。
このようにみると仕様やレンズ構成図としては、比較的似ているなという印象です。なおMTF曲線をみても同じような曲線になっています。MTF曲線を比較してみたい方は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
ちなみにレンズ構成については、70-180mm F/2.8 Di III VXDの構成図で数を数えたところ、非球面レンズが3枚、LD(異常低分散)レンズが5枚、XLS(超異常低分散)レンズが1枚という構成になっています。ニコンのNIKKOR Z 70-180mm f/2.8では、レンズの種類の表記が異なりますが、EDレンズ5枚、スーパーEDレンズ1枚、非球面レンズ3枚となっています。レンズ種類別の枚数についても数がまったく同じです。
仮に中身が70-180mm F/2.8 Di III VXDだった場合は、実質的にはタムロンOEMということになり、Zレンズとしては2本目のタムロンOEMレンズになりそうです。
なお70-180mm F/2.8 Di III VXDは発売時の初値が12万3700円(税込み)でした。NIKKOR Z 70-180mm f/2.8の店頭予想価格は18万2000円となっています。通例では恐らくこの価格の80~90%ぐらいの価格が初値になりますので、14万5000円~16万4000円ぐらいの価格で発売されるともいます。
そう考えると最低でも2万、最高では4万円程度の上乗せがある計算になりますが、ここのところの様々な物価上昇分を考えると、かなり妥当な金額なのかもしれません。
さて、このレンズはタムロンのOEMレンズなのでしょうか?
(記事元)https://www.tamron.com/jp/consumer/lenses/a056/spec.html#nav
(記事元)https://www.nikon-image.com/products/nikkor/zmount/nikkor_z_70-180mm_f28/spec.html
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コメント
コメント一覧 (5件)
NIKKOR Z 28-75mm f/2.8 は中身タムロンの E マウント 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036) と言われ、ちょうど Z マウント側の発売(2022/1/28) の少し前に E マウント側の後継の 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2 (Model A063) が発売(2021/10/28)されました。
NIKKOR Z 17-28mm f/2.8 は中身タムロンの E マウント 17-28mm F/2.8 Di III RXD (Model A046) と言われ、ちょうど Z マウント側の発売(2022/10/28)と同時期に E マウント側の後継の 20-40mm F/2.8 Di III VXD (Model A062) が発売(2022/10/27)されました。
NIKKOR Z 70-180mm f/2.8 は中身タムロンの E マウント 70-180mm F/2.8 Di III VXD (Model A056) だと考えて良いと思いますが E マウント側に対応する後継レンズが見当たらないんですよね。
もしかして近く発表されるというソニーの FE 70-200mm F4 G II Macro はタムロン製なのでしょうか…
OEMなのは間違いないでしょうが、元になったレンズと違って
・全域AF可能
・テレコン対応
というアレンジ要素が今回のZ 70-180mm f/2.8はありますね。
こういうOEMは大歓迎です。
AF駆動モーターもリニアのVXDから、ステッピングモータに変わっています。
テレコンも付き、レンズ構成のみ同じなので、もはやOEMとは言えないのではないでしょうか?
タムロンから加工済みガラスを部品として買い、ニコンが作るレンズと言えます。
量販店価格が18万2000円なら安い! と思ったのですが(Z70-200mm F2.8比較で)、Eマウント用は(タム製と言い切っています)約12万円なんですよね。これは、17-28mm F2.8の時も感じましたが。
Eマウント用をたまにアダプター経由で使ってみますが、このズームレンジは個人的に最も使わないので、Z用を買う予定はありません。
17-28mm F2.8は買いましたが、Eマウント用+アダプターよりも若干NIKONボディにあわせた補正が効くため、周辺の画質が良いと感じています。
このレンズは、タムロン製レンズ(ニコンは公認していませんが、)の描写を楽しみたいと言う理由で購入すると良いかもしれません。
つまりニッコールレンズと少しニュアンスの違う描写を楽しむことを目的とする。
しかも少しコンパクトで取り回しが楽になる。
単に価格が手頃だけでは、将来的に不満を持ち続けることになります。
とにかく交換レンズの選択肢が増えることは良いことだと私は思っています。