キヤノン RFマウントレンズの販売停止を求める?
キヤノンがRFマウントレンズを製造しているキヤノン以外のメーカのレンズに関して、RFマウント用レンズの販売を停止するよう求めているらしいという噂があるようです。本当なのでしょうか?
それでは、その内容をみてみます。
これはDPReviewに寄せられたメッセンジャーアプリのやりとりです。左側が様々なマウントの互換レンズを販売しているViltroxの担当者からの返答だと思われます。右側がこのメッセンジャーアプリの利用者で、質問をしている側になるわけですね。
これではよくわからないので、軽く意訳した文章を掲載しておきます。
他にも販売停止を求められている会社が?
- hi あなたのWebサイトでRFレンズ用のファームウェアが見当たらないみたいなんだけど、いつ戻ってくるの?
- こんにちは。私たちはキヤノンからRFマウント製品の販売を停止するように言われているので、RF関連の情報は公式サイト上ではリリースをだすことができない。もしそのファームウェアが必要なら、こちらのメールアドレスにメールを送って欲しい。
- ありがとう。キヤノンはくだらないことを!将来的に変わる可能性はあるの?
- わからない。私たちは販売停止を求められた最初の会社ではない。もしキヤノンが将来的に許可すれば、変化があるかもしれない。
これが上記のやりとりを意訳したものになるのですが、このを読むとViltroxがキヤノンからRFマウント関連の製品の販売停止を求められていることがわかります。なので、RFマウント製品の関連情報については公式サイト上で公表することができないとしていますね。
さらに、この販売停止を求められている会社はViltroxが最初ではないという記述もされています。ということは他のサードパーティーメーカもRFマウントレンズの販売停止を求められている可能性があということになります。
こんなことが可能なのかどうかというと、もし可能だとしたら特許との兼ね合いで、特許を侵害しているので販売を停止するようにと求めることが唯一可能なのだろうと思います。例えばRFマウントのマウント形状そのものか、それに関連する特許、そしてAFレンズの場合には電子接点やデータ通信に関するプロトコルなどが特許で守られていて、それを理由に販売の停止を求められているかもしれません。
Viltroxは、これまでVILTROX 85mm F1.8などのRFマウント用オートフォーカスレンズを発売しています。85mm f/1.8というレンズで、現在の最安値は5万6700円という低価格、しかもフルサイズ対応でAF可能ということですので、かなりコスパの高いレンズです。
このレンズの場合はオートフォーカスが可能ですので、電子接点に関する特許や、レンズとカメラのデータのやりとりに関する特許でも、販売停止を求めることが可能になるのだろうと思います。
これが、本当の情報かどうかは今のところまだわかりませんが、もしRFマウント形状の特許に関連しているのであれば、キヤノンの許諾を得いてないレンズがMFレンズやマウントコンバーターなども含めてすべて、AFに関する特許に関連しているのであれば、オートフォーカス可能なRFレンズすべてが販売できなくなるということになり、廉価な製品を欲しいという人にとっては痛手になりそうです。
この他にもニコンのZマウント対応レンズを販売しているメーカもありますが、こちらもニコンから販売停止を求められるという可能性もあるのでしょうか?
ただ、これまで例えば俗に中華レンズと呼ばれている中国製レンズは安かろう悪かろうなところがありましたが、最近のレンズは非常に優秀になっています。これまではマウントの裾野を広げるという意味では見逃していたのかもしれませんが、レンズ性能が良くなり価格も安いということになれば、大手メーカといえども許諾を得ていないレンズの販売は見過ごせなくなっているということになっているのかもしれません。
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コメント
コメント一覧 (6件)
ニコンはリバースエンジニアリングについては特段否定しないという記事が以前ありました。ニコンやSONYは納得の純正レンズを次々と発売しているのに対し、Canonは言っては悪いですが、サードパーティ製を超えるレンズが少ない点で、サードパーティを排除するならもう少し自社製のクオリティを上げて欲しいです。逆に考えると、自社よりも良いもを安く出されたのではたまらんというところでしょうか。
残念ですね。
キヤノンなんてサードパーティの豊富さから選ばれるメイカーでもあったのに、そりゃミラーレスではソニーがシェアを獲得するのも頷けます。
自社製品に自信があるならサードを受け容れてほしいですね。
逆にサードを排除するということは自社製品はサードの魅力に劣ると言ってるようなものにも感じるので。
恐らく本家のロムの一部をコピー(又は全部)してキヤノンにバレたのかも
しれませんね。
EFマウントの中国製レンズは国産サードパーティのロムをコピーしていた
という話もありますし今回は国産サードパーティのレンズが存在しないので
違反を承知で本家のロムを調べたのかも知れません。
プログラム内部を調べる事自体がは犯罪です。
本物そっくりに動作するファームを独自で開発すればキヤノンも警告は
出さないでしょう。
互換レンズをあまりにも早く出してきたので逆アッセンブルかコピーしている
可能性もあるかも知れないと思っていました。
サムヤンの場合は部品供給の問題と言っていたので本件と異なるかもしれません。
一つ書き忘れました。
ファームウェア等の書かれたプログラムは著作権で保護される
と思います。
また本物そっくりに動作するファームウェアは模造品と見なされ
著作権で保護されないかもしれません。
この部分は専門家ではないので想像です。
また巷で言われるサードパーティ排除というのは思い込みではないかと
思います。
電子マウント規格を作る場合、将来の拡張に備え簡単に言えば多くの
引き出しを作っておく必要があり技術革新に伴いボディやレンズの新機能の
追加に対しアッパーコンパチで新しい引き出しを使っていくのでサード
パーティが動作不良を起こすと思われます。
新しいボディに古いレンズの場合ボディがレンズをチェックに行った時に
新機能に対応できるかどうか純正は良いがサードパーティでは正規の信号が
帰ってこないのでしょう。
元々の余分にある引き出しの存在が分からないので仕方が無いと思われます。
Nikon1 V2さんが仰っているファームの独自開発は「クリーンルーム設計」と呼ばれています。
リバースエンジニアリングして仕様書を起こすチームと、仕様書を元に実際に開発するチームを厳格に分けることで、著作権などに抵触せずに互換品を作る手法です。
それをせずにファームやソースコードの一部を流用したらアウトです。また、この手法では特許侵害は回避できませんが、RFマウント自体の特許は出ていないと見られている(物理構造は単純すぎるし、通信プロトコルはEF含め先行事例多数で特許化できるかというと疑問)ので、知的財産の流用が濃いと見ています。
法的根拠も無くサードパーティに販売停止を迫れば独禁法違反の可能性が高いですし、VILTROXが粛々と従う道理もありません。一面からの発表ですから、「キヤノンはサードパーティを積極的に排除」と断定は危険でしょう。(歓迎姿勢でないのは間違いない)
仮に圧力での排除が簡単にできるなら、それこそEFマウントの各種AFレンズも早々に排除していただろうと思います。また、インクの互換品使用防止でROMにプロテクトを仕込むのが独禁法に抵触する(ブラザーの事例)のを見ているので、意図的に何かを仕込んでいることもないかと。
路傍のカメラ好きさん
おはようございます。
ご意見楽しく読ませて頂きました。
RFマウントの物理的な形態は特許が存在しないと思います。
RFマウントの通信プロトコルはEFに比較し同業他社が驚くほど
進化を遂げているという記事を見つけたのでサードパーティが
すぐに互換品を出すことが出来ないと思っていました。
所が中国、韓国メーカーから出てきたので不正行為をしていると
思ったわけです。
なおサムヤンは部品供給の問題と言っていますが本当のところは
分かりません。
キヤノンは権利を侵害しなければサードパーティが互換品を出しても
何も言わないと思います。
キヤノンが五月蠅く言うようになったのはハネウェルとのAF特許騒動
からと思います。
キヤノンはバーターで済ませたようですが辣腕な弁護士がいればミノルタ
やニコンは負けなかったかもしれません。
ハネウェル側の弁護士が日本メーカー側だったら負けなかったと言っているので。
インクの互換品については使った経験上玉石混淆で酷いのは一週間使わなければ
ヘッドが詰まる物も存在します。
そのような物を故障で持ち込まれたらメーカーも互換品を排除したいでしょうね。
互換バッテリーも酷いのは直ぐに液漏れを起こしますし長くても2年以上は
持たないように感じます。
充電できなくなったり、自己放電が急激に増加したりします。
絶縁体が劣化している可能性があるので危なくて使えません。
ちなみに純正品は10年後でも多少容量は落ちているように感じますが正常に
使えます。